実験の概要と特徴
実験は前回と同じく以下の手順で行われます。道具立ては非常にシンプルです。- 塩化マグネシウム(にがり)水溶液をビーカーに入れる。
- 大政博士が「触媒」と呼ぶ溶液を添加する。触媒の一つは「重水」です。もう一つの触媒については非公開とされています。
- パラジウムでメッキした羽根を持つ装置にて振動撹拌する(数時間以上)。(電気分解は行わず振動撹拌のみ)
- 振動撹拌後に溶液の内容を分析すると、振動撹拌前には無かった元素が検出されています。
実験結果3: 塩化マグネシウム水溶液の振動撹拌
塩化マグネシウム水溶液(30g/L, 3%)に新触媒を添加した上で6時間振動撹拌し、その前後での溶液中のMg, Au, Ag, Cu, P, Alを分析した結果を表3に示します。元々含まれていたマグネシウム(Mg)の量が減少し、りん(P)の量が顕著に増加しているのが分かります。減少量と増加量が1リットル当たり「グラム」のオーダーになっているのが驚異的です。
Figure 3. 塩化マグネシウム水溶液(30g/L) (Magnesium chloride water solution) | マグネシウム(Mg) [mg/l] | 金(Au) [mg/l] | 銀(Ag) [mg/l] | 銅(Cu) [mg/l] | りん(P) [mg/l] | アルミニウム(Al) [mg/l] |
処理前 (before processing) | 3900 | <0.1 | <0.1 | <0.1 | <0.1 | <0.1 |
6時間処理後 新触媒添加 (after 6 hour processing, with new catalyst) | 2200 | 0.23 | 130 | 150 | 1900 | 17 |
(測定: 埼玉県産業技術総合センター)
(測定方法: ICP発光分析装置による分析)
マグネシウムは、3900-2200=1700 [mg/l] も減少しています。しかし、新たに検出されたAg、Cu、P、Alの総和は2197 [mg/l]となり、なぜかマグネシウムの減少量を上回る増加を示しています。質量の総和が増えはしないでしょうから、水や新触媒から元素が補充されたのでしょうか? たいへん不思議な結果です。
以下に実験時の写真を示します。振動撹拌後の水溶液が白濁しているのが分かります。
なお、振動撹拌装置については、日本テクノ株式会社のホームページに特許などと共に簡単な紹介が出ています。
以上
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