今回は、塩化セシウム水溶液と塩化銅水溶液の振動撹拌により、新たな色々な元素が検出されたという実験を紹介します。ミリグラム単位という驚異的な量が検出されています。この実験では、金属製の羽根で水を振動させる事から、金属成分のコンタミ(汚染)が懸念されるのですが、この量はコンタミのレベルを越えていると思われます。また、塩化銅水溶液の実験では、元々あった銅の成分が減少している事にもご注目ください。
実験の概要と特徴
実験は以下のような手順で行われます。道具立ては非常にシンプルです。
- 塩化セシウム水溶液や塩化銅水溶液などを用意する。
- 大政博士が「触媒」と呼ぶ溶液を添加する。触媒の一つは「重水」です。もう一つの触媒については非公開とされています。
- 振動撹拌する(数時間以上)。
これまでの振動撹拌実験と異なるのは以下の点です。
- 振動撹拌装置の羽根は「パラジウム」でメッキしてある。
- 電気分解は行わない。単純に振動撹拌しているだけ。
実験結果1: 塩化セシウム水溶液の振動撹拌
塩化セシウム水溶液(10g/L, 1%)を6時間振動撹拌し、その前後での溶液中のAu, Ag, Pt, Cu, Ni, Zn, Wを分析した結果を表1に示します。特に「新触媒」を添加した場合にかなりの量の金属が検出されている事が分かります。Figure 1. 塩化セシウム水溶液(10g/L) (Cesium chloride water solution) | 金(Au) [mg/l] | 銀(Ag) [mg/l] | 白金(Pt) [mg/l] | 銅(Cu) [mg/l] | ニッケル(Ni) [mg/l] | 亜鉛(Zn) [mg/l] | タングステン(W) [mg/l] |
処理前 (before processing) | <0.1 | <0.1 | <0.1 | <0.1 | <0.1 | <0.1 | <0.1 |
6時間処理後 普通触媒添加 (after 6 hour processing, with normal catalyst) | 20 | 11 | 0.9 | 0.7 | 0.9 | <0.1 | 0.3 |
6時間処理後 新触媒添加 (after 6 hour processing, with new catalyst) | 70 | 27 | 2.5 | 2.2 | 20 | <0.1 | 2 |
(測定: 埼玉県産業技術総合センター)
(測定方法: ICP発光分析装置による分析)
実験結果2: 塩化銅水溶液の振動撹拌
塩化銅水溶液(8g/L, 0.8%)について、実験結果1と同様の処理を施した結果を表2に示します。最初に含まれていた銅(Cu)が減って、他の金属が顕著に増加しているのが見て取れます。
Figure 2. 塩化銅水溶液(8g/L) (Copper chloride water solution) | 銅(Cu) [mg/l] | 金(Au) [mg/l] | 銀(Ag) [mg/l] | コバルト(Co) [mg/l] | ニッケル(Ni) [mg/l] | 亜鉛(Zn) [mg/l] | ガリウム(Ga) [mg/l] |
処理前 (before processing) | 3100 | <0.1 | <0.1 | <0.1 | 0.3 | <0.1 | <0.1 |
6時間処理後 普通触媒添加 (after 6 hour processing, with normal catalyst) | 2800 | 2.5 | 2.2 | <0.1 | 2.5 | <0.1 | <0.1 |
6時間処理後 新触媒添加 (after 6 hour processing, with new catalyst) | 2500 | 20 | 170 | <0.1 | 7.8 | 0.3 | <0.1 |
(測定: 埼玉県産業技術総合センター)
(測定方法: ICP発光分析装置による分析)
実験の様子(動画)
振動撹拌による常温核変換実験の様子を撮影した動画を以下に示します。全体的に単調な実験風景が続きますが、以下の点にご注目ください。- スタートから37分~40分に水溶液の白濁が始まる。
- 1時間7分位からまた白濁が始まり、
- 1時間13分~15分で更に白濁が進む。
- 最後に収録された実験前後の簡易パックテストの結果(金、銀、銅、ニッケルの含有量のテスト)
- 全体を通じて目に見える温度変化(沸騰)が見られない。元素変換が起こっているように見えるのに、大きな熱エネルギーは出ていない。
以上
この技術で福島の放射能問題が一日もはやく解決できるといいですね。
返信削除コメントありがとうございました。
削除可能性はあると期待しています。とにかく変換されている量が半端なく多いので。
独立した追試が行われると良いのですが。
検査機関の名前と検査方法(ICP発光分析)を追記しました。
返信削除最後の箇条書きに、顕著な熱発生が見られないことを追記しました。
返信削除学術論文が出たら拝見したいです。
返信削除コンタミが無い事と再現性があれば実機適用が期待されます。
貴金属を分別できれば、高価な有価物にもなります。
Co-60イオンが何に変換されるか知りたく思います。