2012年10月7日日曜日

北村博士と高橋博士によるNIWeek 2012レポート

常温核融合の状況をフォローし続けている「常温核融合は常温核融合は本当だった! その15」に、北村博士と高橋博士が執筆されたNIWeek 2012のレポートが掲載されていました。
レポートは以下のPDF文書です。
http://www.jcfrs.org/file/Rep_NIWeek2012.pdf


今回のNIWeekでは、Big Physics and Science分野の中で常温核融合が取り上げられました。この分野の14件の技術報告のうち以下の3件が常温核融合関連のものでした。

(1) J. Hadjichristos (Defkalion Green Technologies); “Hyperon: Commercialization of LENR”
(2) A. Takahashi and A. Kitamura (Technova Inc.); “Status of CMNS/LENR Research at Kobe-Technova”
(3) R. Godes (Brillouin Energy Corp.); “Commercialization of LENR/CENR Technology”

また、常温核融合研究者によるパネルディスカッションも開催されました。これについては以下のように報告されています。まるで当たり前の事のようですが、主流メディアにいまだにニセ科学扱いされている常温核融合について、老舗の大企業であるNI社の大イベントでパネルディスカッションが開かれるというのは(本来であれば)大ニュースです。NI社社長Dr. James Truchardの慧眼と決意は素晴らしいと思います。
パネルディスカッションは CF 関係者で行われた“Quest for Alternative Energy: Anomalous Heat Effect (Cold Fusion)" である。パネリストとして Andrea Aparo (Ansaldo Energia SPA)、Akito Takahashi (Technova, Osaka U.)、Frank Gordon (SPAWAR)、Michael McKubre (SRI International) が進行係の Robert Duncan (U. Missouri)と共に壇
上に上った。140 名を超す聴衆の中には、ICCF(ISCMNS)の常連、P. Hagelstein、V. Violante、Y. E. Kim、M. Miles らの顔も見られたが、NIの President Dr. James Truchardが最前席に陣取った 。 これもYouTubeで公開 されている。 http://www.youtube.com/watch?v=iS4qNbMCBL0  
この報告の中で最も興味深いのは以下の部分でした(赤字は引用者による)。ビデオ等では良く分からなかったのですが、Celani博士の常温核融合セルの実演は圧倒的な訪問者を集めたようです。このセルについては、Celani博士が積極的に情報公開していることもあって、オープンな追試プロジェクトが立ち上がる等、素晴らしい影響を世界に与えつつあります。
NIWeek ではこの他に、NI プラットフォーム機器がどのように利用されているかを例示する展示・デモ実験が連続 3 日間行われた。“Big Physics and Science”の Pavilion ではCERN の Higgs-Boson 発見にも使用された機器、LANL/ORNL の中性子測定機器、核融合プラズマ制御機器など 5 機関が展示していたが、訪問者が圧倒的に多かったのは我が CF/CMNS/LENR のFrancesco Celani(INFN, Italy)の細線型 Ni-H 吸蔵発熱デモ装置である(写真3)。Celani はこのデモのために予め INFN で前処理した試料と反応容器、配管を持って 1 週間早く現地に到着し、装置を入念に調整して、「約 10W の過剰熱発生に成功」して見せた。その努力に心から拍手を送りたい。
これらのことを可能にしたのはもちろん NIの president、Dr. James Truchard である。話が前後するが、彼の冒頭挨拶(写真 1)の中で彼は、約 18 分のスピーチのうち 2 分余りを割いて Cold Fusion の歴史から、現状、そして上記の Celani のデモ実験を紹介した。さらに、NIWeek 第三日の全体 keynote の中にも Prof. Robert Duncan を登場させた。彼もColdFusionの歴史と新段階に入ったと見做される現状を説明した。
以上

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