2009年10月29日木曜日

ICCF-15の講演資料がPDFで公開されています

ICCF-15(第15回凝集系核科学国際会議)のホームページに、講演資料がPDFで公開されています。ダンカン、McKubre、高橋、北村、荒田、佐々木、水野(敬称略)など、おなじみの研究者の名前の付いた資料が置いてあります。実験装置や実験結果のグラフなど、(中身は理解できない素人でも^^;) 楽しく見られるのでお薦めです。
以下、現時点での一覧(ディレクトリ一覧がそのまま見えてます)です。

Index of /ICCF15-PRESENTATIONS




[   ]
Opening_DeSanctis.pdf
26-Oct-2009 15:23
405K

[   ]
Opening_Tomellini.pdf
21-Oct-2009 12:52
1.4M

[   ]
P_21_Roussetski.pdf
23-Oct-2009 16:16
1.0M

[   ]
S1_O2_Duncan.pdf
21-Oct-2009 12:44
1.9M

[   ]
S1_O3_McKubre.pdf
21-Oct-2009 12:46
4.6M

[   ]
S1_O4_Hubler.pdf
05-Oct-2009 02:53
6.9M

[   ]
S1_O6_Violante.pdf
21-Oct-2009 12:47
2.5M

[   ]
S1_O8_Hagelstein.pdf
21-Oct-2009 12:48
667K

[   ]
S1_O9_Miles.pdf
01-Oct-2009 12:35
1.0M

[   ]
S1_O10_Zhang.pdf
23-Oct-2009 16:05
1.2M

[   ]
S2_O1_Hagelstein.pdf
02-Oct-2009 16:08
1.0M

[   ]
S2_O2_Kim.pdf
26-Oct-2009 10:00
1.3M

[   ]
S2_O4_Takahashi.pdf
26-Oct-2009 15:24
4.5M

[   ]
S3_O1_Apicella.pdf
05-Oct-2009 11:08
4.3M

[   ]
S3_O2_Kitamura.pdf
26-Oct-2009 15:24
346K

[   ]
S3_O4_Santoro.pdf
21-Oct-2009 12:42
371K

[   ]
S4_O1_Arata.pdf
23-Oct-2009 16:03
2.5M

[   ]
S4_O2_Scaramuzzi.pdf
02-Oct-2009 14:29
709K

[   ]
S4_O4_Li.pdf
23-Oct-2009 10:35
62K

[   ]
S5_O1_Lipson.pdf
21-Oct-2009 12:09
1.0M

[   ]
S6_O1_Mastromatteo.pdf
21-Oct-2009 11:18
772K

[   ]
S6_O2_Srinivasan.pdf
21-Oct-2009 11:20
1.5M

[   ]
S6_O5_Carpinteri_Lacidogna.pdf
26-Oct-2009 10:01
866K

[   ]
S7_O3_Santucci.pdf
26-Oct-2009 10:05
56M

[   ]
S7_O5_Sasaki.pdf
26-Oct-2009 15:24
925K

[   ]
S7_O6_Liu.pdf
23-Oct-2009 10:36
557K

[   ]
S7_O8_Mizuno.pdf
21-Oct-2009 12:13
624K

[   ]
S8_O2_Cook.pdf
23-Oct-2009 16:01
4.0M

[   ]
S8_O5_Dufour.pdf
26-Oct-2009 10:02
630K

[   ]
S9_O1_Storms.pdf
28-Sep-2009 07:21
1.3M

[   ]
S9_O2_Meulenberg.pdf
23-Oct-2009 15:57
278K

[   ]
S9_O4_Tasker (J.L.Mace).pdf
21-Oct-2009 11:13
819K

[   ]
S9_O7_Miley.pdf
21-Oct-2009 12:18
764K

[   ]
S9_O8_Bressani.pdf
03-Sep-2009 11:54
1.3M

[   ]
S10_O1_Sarto.pdf
21-Oct-2009 11:25
1.5M

[   ]
S10_O2_Lipson.pdf
21-Oct-2009 12:18
1.3M

[   ]
S10_O4_Castagna.pdf
21-Oct-2009 11:25
3.0M

[   ]
S10_O5_Bemporad.pdf
26-Oct-2009 09:58
15M

[   ]
S10_O8_Caneve.pdf
21-Oct-2009 17:00
892K


2009年10月26日月曜日

常温核融合研究所の「CFRL News」発行

小島英夫博士が所長を務められるCFRL(常温核融合研究所)の「CFRL News」が約一年ぶりに発行されたようです。以下にこのNewsのリストがあります。

http://www.geocities.jp/hjrfq930/News/news.html

ここから辿って、以下のURLでNo.73を参照できます。

http://www.geocities.jp/hjrfq930/News/CFRLJpnNews/CFRLNs73.htm
CFRL ニュース No. 73 (2009. 10. 20)

この中に以下の記事が出ていました。
■引用開始
5. JCF9でCFRLから3編の論文が発表されました。
上記のAPS2009,ACS2009, JCF9には、常温核融合研究所から幾つかの論文が発表されていますが、JCF9に発表した論文の表題を下に引用します。これらの論文は、下記の
CFRLウェブサイトのPapersの欄にReports of CFRL (Cold Fusion Research Laboratory)として掲載されておりますので、ご覧頂ければ幸いです。
http://www.geocities.jp/hjrfq930/Papers/paperr/paperr.html
(1) H. Kozima, “Non-localized Proton/Deuteron Wavefunctions and Neutron Bands in Transition-metal Hydrides/Deuterides” Proc. JCF9, pp. 84 - 93 (2009)
(2) H. Kozima and T. Mizuno, “Investigation of the Cold Fusion Phenomenon in the Surface Region of Hydrogen Non-occlusive Metal Catalysts; W, Pt, and Au“ Proc. JCF9, pp. 52 - 58 (2009)
(3) T. Mizuno and H. Kozima, “Heat Generation by Hydrogenation of Carbon Hydride” Proc. JCF9, pp. 41 - 45 (2009)
■引用終了
ここで新たに掲載された論文のうち、(3)“Heat Generation by Hydrogenation of Carbon Hydride”は、「常温核融合は本当だった! その12」で以下のように紹介されていた水野博士の画期的な実験についての論文ではないかと思います。
■引用開始
ステンレス合金製の炉(88cc)に、多環芳香族炭化水素フェナントレン0.1g投入し、高圧水素ガスで満たし密閉。白金とイオウも触媒として添加。水素を加圧すると、巨大な過剰熱が発生。さらに地球にほとんど存在しない炭素13が大量に発生した。
■引用終了
また、ICCF15については以下のように言及されていました。
■引用開始
6. ICCF15(October 5 ? 9, Rome, Italy)が開催されました
上記国際会議が開催され、下記New Energy TimesのウェブサイトにProgramとAbstracts of Papersが掲載されています。
http://www.newenergytimes.com/v2/conferences/2009/ICCF15/ICCF15.shtml
Abstractsのリストで見ると、Oral Presentation 71編、Poster Presentation 41編、Oral Presentationの内訳は、Fleischmann & Pons Experiment 10篇、Theory 21編、Experiment 40編ということになります。
相変わらず、Cold Fusion Phenomenonの全体像を捉える視点よりは、次々に得られる新しい実験データ、特に重水素系でのデータに偏った現象を追求する視点が強いようです。
■引用終了
小島博士は、常温核融合と言うと、何かと重水素とパラジウムによる過剰熱発生現象だけが偏重される点を苦々しく思っておられるようです。実際、常温核融合現象では多種多様な元素変換が起こっているようであり、それらを含めた全体的な現象の把握と理論構築が必要という指摘はとても重要だと思います。私もついつい重水素系の話題に注目してしまうのを反省してます。

以上

悪魔は細部に宿り給う

最近、Jed Rothwell氏の発言をボチボチ読む機会があるのですが、良いこと言ってるなぁと思う事が多く、結構ファンになってます。
ICCF-15に関する記事(2)」でも紹介したメーリングリストvortex-lに以下のような発言がありました。


http://www.mail-archive.com/vortex-l@eskimo.com/msg35337.html
Re: [Vo]:Rothwell has no opinion about theory
Jed Rothwell
Sat, 24 Oct 2009 11:50:31 -0700

I wrote:

Naturally, I see why theory is important to the researchers, but I am not a
> researcher, so it isn't my department. Glassware is important to them too .
> . .
>
That is not a joke, by the way. An experiment with the right theory but the
wrong glassware will still fail. Nature does not care whether the fault is
in the design or the execution. An airplane may crash because it is poorly
designed. A well-designed airplane may crash because the engines ingest
geese.

In experimental science the devil is in the details.


- Jed
赤字部分の勝手な和訳:
正しい理論に従って実践したとしても、間違ったガラス製品は壊れてしまう。自然界は、失敗の原因が設計にあるのか、実践にあるのかを区別しない。飛行機は不味い設計によって墜落するかもしれない。でも、ちゃんと設計された飛行機であっても、エンジンに雁が飛び込んで墜落するかもしれない。
実験科学では、悪魔が細部に宿っているのですよ。


「神は細部に宿り給う」という有名な言葉を意識してのものだと思います。常温核融合のように、実験が理論に先行している科学では、実験に頼る所が大きいため、ちょっとした実験上の不注意や偶然が実験結果やそれを元にした理論構築を台無しにしてしまうのが恐ろしい所ですね。独立した研究機関同士での追試のプロセスを踏んで、実験結果を確認し合いながら進むのが大切なんでしょうね。

以上

2009年10月24日土曜日

高騰する国際熱核融合実験炉の建設コスト

今回は熱核融合の話題です。

「ITER」という国際プロジェクトがあります。ITERとは、「国際熱核融合実験炉」の意でイーターと読みます。紹介のページから文言を拝借すると、「ITER計画は、平和目的の核融合エネルギーが科学技術的に成立することを実証する為に、人類初の核融合実験炉を実現しようとする超大型国際プロジェクトです、ラテン語の道や旅という意味も兼ねる「ITER」には、核融合実用化への道・地球のための国際協力への道という願いが込められています。」との事です。

このITERに拠出する資金についての記事をWikipediaから引用します。全部で1.6兆円とかたいへんな資金が必要とされています。
■引用開始
資金拠出
現状では、ITERの開発、建設と運用に関わる総資金は100億ユーロ(約1.6兆円)と見積もられている。2005年6月のモスクワでの会議で、ITER機構の参加メンバーは以下の比率での資金拠出に合意した。建設国であるフランスは50%を、EUとその他のメンバー国は10%をそれぞれ拠出する。伝えられるところでは、韓国の済州島で行なわれたITERの会議では非建設国メンバー6カ国は総費用の6/11、合わせて半分を少し超える拠出を行ない、EUは残る5/11を拠出する。工業的な協力で云うと他の5カ国、中国、インド、ロシア、アメリカの拠出は各々1/11で合わせて5/11となる。日本は2/11でEUは4/11を拠出する。
日本の資金面での協力は非建設国としての総額の1/11であったが、EUは特殊な状況を考慮して、日本が建設契約の2/11を負担する代わりに、カダラッシュの研究者の2/11を占めることに同意した。これにより、EUの人員と建設に関わる費用拠出の割合は5/11から4/11となった。また、その他にEUと日本共同で幅広いアプローチという関連研究プロジェクトを行い、その拠点を日本に置くことになった。
■引用終了
このITERについてBBCが報じた記事がある事を、Vortex-lに投稿されたJed氏のメールで知りました。

http://www.mail-archive.com/vortex-l@eskimo.com/msg35292.html
[Vo]:BBC article about ITER
Jed Rothwell
Fri, 23 Oct 2009 07:21:19 -0700

以下は、そのBBCの記事からの引用です。例によって括弧内は私の怪しい和訳です。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/sci/tech/8103557.stm
Fusion falters under soaring costs
(天井知らずのコスト増に悩む核融合)
By Matt McGrath
Science reporter, BBC World Service
■引用開始
An international plan to build a nuclear fusion reactor is being threatened by rising costs, delays and technical challenges.(核融合反応炉を建設する国際計画は高騰するコスト、遅延、技術の難しさによって脅かされている)
Emails leaked to the BBC indicate that construction costs for the experimental fusion project called Iter have more than doubled.(EmailによってBBCにもたらされた情報によると、ITERの建設費用は2倍以上に跳ね上がっているとの事だ)
Some scientists also believe that the technical hurdles to fusion have become more difficult to overcome and that the development of fusion as a commercial power source is still at least 100 years away.(核融合の技術的なハードルは非常に高く、商用の電力を供給できるようにまるまでには100年以上かかると予想する科学者もいる)
At a meeting in Japan on Wednesday, members of the governing Iter council reviewed the plans and may agree to scale back the project.(日本で水曜日に開催された会議では、ITERの評議会メンバーは計画をレビューし、縮小案に同意したようだ)
■引用終了
日本のニュース記事を検索してみたのですが、この事を報じた記事は見つけられませんでした。これだけ金をかけて、実現に100年かかるかもしれないプロジェクトって、投資の価値が本当にあるのでしょうか?

以上

ICCF-15に関する記事(4)

常温核融合は本当だった! その13」で、北村晃博士と高橋亮人博士による「第15 回凝集系核科学国際会議(ICCF15)報告」が公開されていると知りました。

常温核融合は本当だった! その13」と重複するところもありますが、私が興味を惹かれた部分を引用させていただきます。
■引用開始
特筆すべきことは、ICCFシリーズの会議として、権威ある学術団体、イタリア化学会とイタリア物理学会が後援団体となりサポートを得たことであり、この意味で画期的な会議であった。“常温核融合”(凝集系核科学の世間的呼び名)の世界会議は、今までは、主催を選ばれた議長のもとでボランティア中心に企画・運営・実行するケースがほとんどであった。
■引用終了
イタリアの化学会や物理学会が後援していた件は「ICCF-15に関する記事(2)」で引用した「LENR-CANRのニュースページ」にも記載されていました。これは画期的な事だったのですね。

■引用開始
学術発表プログラムは電気分解による発熱現象の実験と理論解釈によって占められていた。Fleischmann-Pons Effect (FPE)を「正統づけんとする意思」が、主催者あるいは、会議の実質的な財政スポンサーとなったイスラエルのEnergetics社(S. Lesin がICCF15 副議長を務めた)とSRI(アメリカ)の関係者から強く働いた跡がうかがえた。
■引用終了
何が「正統」かなんて、どうでも良いと思うのですが、拘る人がいるんでしょうか。異端として虐げられてきた常温核融合研究の中にも「正統」の主張があるのは皮肉ですね。

■引用開始
まず、ミズーリ大学副学長のR. Duncan が、2009 年4 月に米国有力報道局CBS の「CBS 60 minutes」のCMNS/CF の肯定的報道で世界的に知れ渡った、Energetics 視察と発熱現象の確認に至る話を中心に講義して、学術的発表の先頭を切った。有名となった、Energetics+SRI+ENEA の共同研究の成果(発熱、材料分析、ヘリウム)の概略が述べられた。注目されたのは、神戸グループ(神戸大とテクノバの共同研究)のPd ナノ粒子と重水素(軽水素同時並行運転)でのガス吸蔵法による実験結果(PLA373(2009)3109 に刊行)を大きく採り上げて紹介したことである。
■引用終了
ここでもダンカン博士が登場してます。すっかり常温核融合研究者になってしまったみたいですね。この熱中しやすい感じが結構好きです(笑)。

■引用開始
理論のセッションに入れられていたが、A. Takahashiの神戸グループのナノPd 複合粒子パウダーを用いた重水素・軽水素同時ランによるD(H)吸蔵率測定と発熱のデータおよびその背景物理の報告は、ICCF15 でも最も注目された評判の良い発表のひとつであった。
■引用終了
これは「著名論文誌Physics Lettersに固体核融合(常温核融合)論文掲載」で紹介した、北村博士の論文と同じものなのかもしれません。

■引用開始
初日の夕方は、Energetics 社(イスラエル)がホストをしたレセプションが、バチカンの近くにあるサンタンジェロ城にて行われた。レセプションのハイライトは、ISCMNS が新しく設定した「Minoru Toyoda Gold Medal」(MTGM: 国際凝集系核科学会の豊田稔記念金メダル)の第一回受章者Martin Fleischmannへの授賞式であった。MTGM のいきさつが、故豊田稔氏のCMNS/CF 振興への大きな貢献の紹介を含めて、提案者の前ISCMNS 会長のA. Takahashi より紹介されたのち、絶大なる祝福の中でFleischmannに金メダルが手渡された。この賞の紹介は、ISCMNS のweb-site に見られる。
■引用終了
英国の凝集体核科学国際学会の「豊田稔ゴールドメダル」」でも紹介したメダルがフライシュマン博士に授与されました。療養しているフライシュマン博士が会場に現れるとは意外でした。これもCBS番組の賜物でしょうか。今回の心温まるニュースです。

■引用開始
続いて、K. Grabowski (NRL, USA)がMHI型核変換実験の追試結果を発表した。MHIで作製した試料を用いてNRLで実験したが、Cs→Prの核変換を確認できなかった。
■引用終了
この件は、Jed Rothwell氏の「Notes on ICCF15, part 1」にも大きく取り上げられていました。岩村博士の実験の信頼性が揺らいでおり(黄信号)、今後の追試の続報に要注意です。

■引用開始
次回のICCF16はインドのChennaiでM. Srinivasanの主催により2011年2月に開催される予定となった。それに先立つ2010年6月にはTorinoでworkshop on gas-loading methodの開催がイタリアのグループにより計画されている。
■引用終了
来年6月にトリノでガスローディング方式のワークショップが開催される可能性があるのですね。2011年2月は遠いなぁと思っていたので、間近の楽しみが増えて良かったです。

以上

2009年10月22日木曜日

Jed Rothwell氏による常温核融合論文の集計

ちょっと見ただけですが、LENR-CANR.orgのライブラリで面白い論文を見つけたのでメモ書きします。
Jed Rothwell氏が常温核融合論文類の集計結果をまとめたものです。

Rothwell, J., Tally of Cold Fusion Papers. 2009, LENR-CANR.org.

Aarhus University(オルフス大学)のDieter Britz氏の論文コレクションとLENR-CANRのデータベースに記録されている論文が対象となっています。

例えば、P6には、過剰熱の検出に成功した査読あり論文の件数が載っています。153本の論文が49種類の論文誌に投稿されており、筆頭執筆者は62名、共同執筆者まで含めると348名との事。この62名の筆頭著者を国別に分類したのが下表(P8のTable 3から内容を転載)です。

筆頭執筆者数
Bulgaria(ブルガリア)1
China(中国)3
France(フランス)2
India(インド)5
Italy(イタリア)7
Japan(日本)17
Korea(韓国)1
Russia(ロシア)5
Sweden(スウェーデン)1
Turkey(トルコ)1
USA(米国)19

これを見ると、1位は米国(19)、2位は僅差で日本(17)。少し離れてイタリア(7)、ロシア(5)、インド(5)、中国(3)と続いています。

一方、以下のリンクに、今まで15回開かれたICCFの開催地の一覧が載っています。

これを国別に集計すると以下のようになります。次回のICCFはインドで開催されるそうですが、上記の筆頭執筆者数と照らし合わせると、意外に順当な選択に見えますね。

開催回数
USA(米国)4
Italy(イタリア)3
Japan(日本)3
Monaco(モナコ)1
Canada(カナダ)1
China(中国)1
France(フランス)1
Russia(ロシア)1

以上

2009年10月20日火曜日

水爆と水素吸蔵金属

今回は本題とは関係ない話題です。
常温核融合現象には、母体固体として水素を吸蔵する金属が良く登場します。パラジウム、ニッケル、チタンはこの金属の仲間です。

この金属の仲間が意外な所で使われていた事を知りました。

常温核融合を否定するパーク博士は論文を読んでなかった?」で取り上げた「わたしたちはなぜ「科学」にだまされるのか」という本を図書館で借りてパラパラと見ていたら以下のような記述がありました。パーク博士がフライシュマン博士のインタビューを聞いて憤慨する場面です。
■引用開始
わたしは、耳を疑った。とんでもない、金属内の水素同位体の高濃度については、長年、研究が進められてきた。それどころか、チタン、スカンジウム、エルビウムなどの金属内の水素同位体は、パラジウム内の水素同位体の二倍から三倍の濃度にもなる。これらの金属は、核兵器のある部分で、重水素と三重水素(原子核に二個の中性子がある、水素の放射性同位体)を蓄えるために利用されており、完璧に安定している。
■引用終了
「核兵器のある部分」とは何なのかと思って検索してみたら、どうやら水爆(水素爆弾)の中核部分のようです。
リチウム (Li) という原子番号3の元素もアルカリ金属の一つで、水素と化合して「水素化リチウム」になる性質を持っています。Wikipediaの「水素化リチウム」の項を見ると、「重水素化リチウム(化学式:LiD)は核融合兵器の主原料の一つである」とあります。同じくWikipediaの「水素爆弾」の項を見ると、重水素と化合させた「重水素化リチウム」に、原爆による高温・高圧と中性子を浴びせかけるのが最も標準的な水爆の構成らしいとの事。「重水素と共に用いられるリチウムが、原爆から発生する中性子により三重水素に核種変化するので、重水素化リチウムを使用した水爆では三重水素は不要になる。リチウムの原子核に中性子を当てるとヘリウム4と三重水素の原子核が形成される」とあります。どうやら、製造が難しいトリチウム(三重水素)を使わずとも水爆を作れるように工夫した結果のようです。

こういう使い方がされていたとは意外でした。水爆の中で使われた実績を知っていたために、「完璧に安定している」という思い込みが発生したのかもしれませんね。

但し、リチウムについて言うと、体心立方格子(BCC)構造を持っており、リチウムを母体固体とした常温核融合現象は検出されていないようです。「「常温核融合」を科学する」(小島英夫著)には、「表2-1で、常温核融合現象の起こる母体固体は、面心立法(fcc)の「Pd」や「Ni」と六方稠密(hcp)の「Ti」の水素化合金で、体心立方(bcc)水素化合金では起こりません」(P55)とあります。

以上