2014年8月31日日曜日

E-Cat HTの第三者検証第二弾は数千時間の期間を費やしている?

多くの人が首を長くして待っているE-Cat HT(高温E-Cat)の第三者検証レポート第二弾ですが、時々、ロッシ氏が自身のブログにリークを出しています。
今日は、「August 30th, 2014 at 12:02 PM」に出したコメントをFrankさんが拾ってくれました。
https://www.facebook.com/groups/ECat.LENR/permalink/973206402695264/
"The work of the Third Independent Party is the first long term test made upon a LENR device in the last 25 years. The results will be the results that for the first time in the history of the LENR will be released by a third independent party after a test not of hours, but of thousands of hours, without interruptions and without intervention of the inventor or the owner. The results could be positive or negative, as I always said."
勝手に訳してみると・・・
この第三者検証は25年の(常温核融合の)歴史の中で初めての長期間テストである。この結果は、第三者によって、数時間ではなく数千時間に及ぶテストによって得られたものであり、しかも、その間、発明者や所有者の介在は一切ないものとして公表されるだろう。いつも言って来たように、結果がポジティブであろうがネガティブであろうが、そうなのだ。
という感じでしょうか。
前々から噂されている通り、長期テストだという事は間違いないようですね。発表されるのが楽しみです。

以上

新ベンチャー Cold Fusion Sales 登場

常温核融合関連の新しいベンチャー企業がまた一つ名乗りをあげました。
「Cold Fusion Sales」という名前で、常温核融合関連の様々なコンサルティングやマッチングを行う会社のようです。以下のホームページが開設されています。Twitterのアカウントも開設されています。尤も、現時点ではまだツイート数は1のままですが。


紹介する動画は以下に置いてあります。残念ながら日本語版はないようですが、難しい事は言ってないので、十分伝わると思います。

誰が起こしたのかと思って、TEAMの所を見ると・・・常温核融合関連の貴重な情報源の一つであるCold Fusion Now!を運営しているRuby Caratさんが設立に参加していました。これは応援したいですね。


以上

2014年8月24日日曜日

トリチウムの半減期短縮による除染への取組み

非常に厄介な放射性汚染源であるトリチウムについて、原田武夫氏が新たな核変換技術を開発して効果を検証していると主張されています。
続・トリチウム汚染水が消える日 イノヴェーションを阻むもの - 原田武夫国際戦略情報研究所公式ブログ
http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/bbf99d89b409ddc8350840f74d8d07ee
こうした動きは大事だと思うので応援したい所なのですが、残念ながら実験の設計やデータが公開されていないので、どのような内容なのかがサッパリ分かりません。ビジネス面でノウハウを公開したくないのであれば、核変換の仕掛けの部分はブラックボックスで構わないので、是非、実験結果を公開していただきたいと思います。

さて、最近以下の特許が話題になりました(赤字は引用者による)。トリチウムや金属元素の放射性同位体の半減期を加速する方式を申請していたからです。
特許 US20140192941 - Method of acceleration of nuclear transmutation of isotopes by carrying out exothermic reactions
http://www.google.com/patents/US20140192941
要約書
Methods for acceleration of nuclear transmutation of tritium and radioactive isotopes of metals, and decontamination of metals contaminated with radioactive isotopes by destroying radioactive isotopes to a required level of residual radioactive inventory in metals with simultaneous release of thermal energy via stimulating accelerated transmutation with the half-life parameters describing kinetics of radioactive isotope destruction much shorter than their generally accepted half-life. The stimulus is applied to radioactive metals by placing them into a chamber, exposing them to gaseous substances of the group of hydrogen, deuterium, tritium, or a mixture of these isotopes in a molecular hydrogen form for said gaseous substances to be absorbed by the metals, heating the metals to a temperature of at least 200° C. and maintaining at the said temperature. Exothermic reactions of non-radioactive metals with deuterium, tritium, or a mixture of these isotopes in a molecular hydrogen form release a significant amount of energy.
この特許の出願者であるLev Bernstein氏は、国際常温核融合学会(ISCMNS)の出している論文誌JCMNSのVol.11にトリチウムの核変換を扱った論文を書いています。
Destruction of Radioactivity by Stimulation of Nuclear Transmutation Reactions
L.A. Bernstein
BLL Inc., 1725B South Hayes Street, Arlington, Virginia 22202, USA
J. Condensed Matter Nucl. Sci. 11 (2013) 8–14
http://lenr-canr.org/acrobat/BiberianJPjcondensedj.pdf#page=13
Lev Bernstein氏の名前では、Lenr-canr.orgのライブラリ検索でこの論文しか引っかからないので、おそらく常温核融合研究界の中では知られていない人ではないかと想像します。

おそらく、上記の特許はこの論文での知見がベースになっていると思うので、ここでは論文の内容を見てみます。「1. Introduction」では、放射性廃棄物を削減するために、放射性の減少促進は重要との認識を示しており、そのための研究だと分かります。

「3. Review of Experimental Studies on Detritiation of Tritium-contaminated Samples」では、トリチウムの除染に的を絞って、これまでの研究をレビューしています。以前、Jed氏から紹介された、Reifenschweller氏の研究も引用されています。また、日本の鳥養祐二(とりかいゆうじ)氏の研究も引用されています。

鳥養さんは、日本語の資料を色々と発表されていたので、勉強になりました。例えば、以下の資料では、ステンレスやら鉄やら銅やらの各種金属材料がトリチウムで汚染されたと想定して、それを加熱することで、どこまで除染(この場合はトリチウムの「排出」に相当)できるかを試しているようです。
特定領域研究 核融合トリチウム C班ミーティング
トリチウムに汚染された材料の除染法の研究・開発
( 富山大学 ) 鳥養 祐二
平成 20年8月4-5日
http://tritium.nifs.ac.jp/project/13/pdf/11.pdf
Bernstein氏の論文では、鳥養氏は放出されたトリチウム量を計測しているが、金属内に残されたトリチウム量を測ったら、合計は元のトリチウム量に等しくなるだろうか? という疑問を投げかけています。要するに、Bernstein氏は、単にトリチウムが金属から排出されただけでなく、トリチウムの合計量が減っている可能性を示唆しています。


「4. Present Detritiation Experiments, Results and Discussion」では、自分達の行った実験結果を述べています。ここでは、元々金属にあったトリチウム量(A)と、残ったトリチウム量(B)と放出されたトリチウム量(C)の和との比率を見ています。
Therefore, the difference between an initial inventory of tritium in a metal sample (A) and a sum of the residual inventory of tritium in the metal sample (B) and collected activity removed from the metal sample (C) was determined. This difference determined as percentage of A as [1-(B+C)/A]× 100% is referred to hereafter as disbalance.
例えば、以下のような結果で、本来0%になる筈の収支が崩れている事が示されています。
Tritium disbalances at temperatures of 200℃ and 500℃ and optimal gas exchange rates determined at 800℃ for each metal specified (the latter figures are shown in the parentheses) are:
・Stainless steel – 78.8% and 74.9%
・Cu – 45.8% and 87.5%
・W – 39.1% and 85.3%
・Be – 45.7% and 94.6%
鳥養さんの研究では、金属に吸蔵されたトリチウムは、表面部分に特にたくさん蓄積される事も示されており、これが加熱された時に他の物質へと核種変換されているのかもしれません。放射性物質の本当の除染に向けて重要な実験結果だと思います。

以上

太陽からの何かの放射で半減期が変わる

たまたまツイッターで引用されていた以下の記事が目にとまりました。元々はスタンフォード大学ニュースに載ったもののようです。今年の8月23日に配信された記事かと思って読んでいたら、実は2010年8月23日の記事でした。
The strange case of solar flares and radioactive elements
http://phys.org/news201795438.html


放射性物質の半減期は、長期の年代測定の指標として使われている事からも分かるように、その放射性物質に固有な「定数」で、不変だと考えられています。これに対して、ナノ銀による放射線低減効果は、実は放射性物質の崩壊を加速して半減期を短くしているのではないかとの素人仮説を想定しています。で、もしそういう現象が起こるなら、他にも半減期を短くする現象が知られているのではないかと思って、素人にも分かる記事に気をつけています。その一つが「束縛状態ベータ崩壊での半減期の短縮とナノ銀との関係は? 」に書いた現象でした。

上記の記事は、放射性物質の半減期の変動を観測した結果が色々と報告されてきているというもので、しかも、それが太陽の活動周期に一致している事から、太陽が発生するニュートリノに影響を受けているのではないか・・と考えられているようです。尤も、ニュートリノは殆ど物質に影響を与えない筈なので、どうやって作用するのかは謎のままらしいのですが。
元の記事から引用します。研究者は放射性物質の半減期の変動周期が33日だと割り出したが、これは太陽表面の活動周期である28日と異なっていたと。で、この33日というのは、よりユックリとしているコアの活動周期に依存しているのでは・・と推測しています。
Going back to take another look at the decay data from the Brookhaven lab, the researchers found a recurring pattern of 33 days. It was a bit of a surprise, given that most solar observations show a pattern of about 28 days - the rotation rate of the surface of the sun.

The explanation? The core of the sun - where nuclear reactions produce neutrinos - apparently spins more slowly than the surface we see. "It may seem counter-intuitive, but it looks as if the core rotates more slowly than the rest of the sun," Sturrock said.

この研究を進めているJere Jenkins氏はオープンアーカイブに沢山の論文を公開しています。
http://arxiv.org/a/jenkins_j_1.atom

当たりをつけて見てみると・・・以下の論文に変動のグラフが載っていました。

論文の中身を読まずに、図だけ見ているのですが、たぶん以下の図は、1日の中でも時刻によって崩壊の速度が周期性を持って変動する事を示しているように思えます。
このブログでも少し取り上げた事がありますが、常温核融合反応にも1日の間隔での周期性があることを水野忠彦博士らが以下の論文で報告しています。これも実は同じ原因に基づくものかも・・と想像すると楽しいですね。

Scholkmann, F., T. Mizuno, and D.J. Nagel, Statistical Analysis of Unexpected Daily Variations in an Electrochemical Transmutation Experiment.
J. Condensed Matter Nucl. Sci., 2012. 8.
http://lenr-canr.org/acrobat/BiberianJPjcondensedg.pdf#page=43

ここまで書いてきて、この関連性について、既にJedさんが指摘していると自分で記事に書いてと気付きました。その時は半減期の変動現象に興味がなかったので気が付かなかったんですね。認識によってニュースから読み取れる内容は大いに違ってくると改めて思った次第です。

以上

2014年8月18日月曜日

続・夏休みにナノ銀素人実験を試してみる

前回、ナノ銀による放射線低減効果を試す素人実験を行おうとして、材料を揃えたは良いが、最初のカリウムの放射線測定のところで躓いた話を書きました。

どうやら、ただでさえ弱いカリウム40の出す放射線を手持ちのエアカウンターSで測るのは無理だったようです。かと言って、せっかく入手したナノ銀コラーゲン溶液をこのまま使わずにいるのも勿体無い・・・と思って、別の実験をやってみたところ、意味ありげな結果が得られたので、まだまだ不正確な実験ではありますが、書いておきます。

ちなみに、利用しているナノ銀コラーゲン溶液は、UFS REFINE社の販売しているものを純水で薄めて、20μg/mlの濃度に調整されたものです。元が160μg/mlなので、8倍に希釈されていることになります。20μg/mlの濃度を選んだのは、「ナノ銀による放射線低減効果とナノ銀濃度の関係」に記したように、色々な濃度の溶液の中で最も効果があったものだからです。

仮説と実験内容


  • 素人仮説で、ナノ銀粒子は、放射性物質の崩壊を加速する効果があると想定してみます。そうだとすると、カリウム40がナノ銀コラーゲン溶液に浸された時に、少しの間だけ、通常より多くの崩壊が起こり、通常よりも強い放射線が計測できるのではないでしょうか。
  • この仮説に従って、カリ肥料にナノ銀コラーゲン溶液をかけた時の放射線量を計測してみる事にしました。要するに、カリ肥料にナノ銀コラーゲン溶液をぶっ掛けたら放射線量が上がるかどうか確かめてみよう、という事です。

1回目の実験


  • 浴槽実験を繰り返して疲れていたので、1回目の実験はとてもお気楽に行いました。浴槽など用いず、ガラス瓶の中にカリ肥料を4gほど取り、その上から目分量で数ccくらいのナノ銀コラーゲン溶液を垂らして線量計を見ていました。
    ガラス瓶に入った4gのカリ肥料とは以下のような感じです。
  • 最初の数分間は、0.05~0.08μSv程度の放射線量でした。
  • 混ざり具合が悪いのかと思って、容器のままグルグル回してみたり、少し左右に振ってみたりしたところ・・・急に放射線量が上がり始め、最高で0.14μSvくらいまで上がりました。しかし、その高線量の時間は長く続かず、1分もしない内にまた0.05~0.08μSv程度の放射線量に戻りました。
  • これが、本当にナノ銀による放射性物質の崩壊加速によるものなのかどうかは分かりません。たまたまその時に空間線量が高くなったのかもしれませんし、何か測定器にノイズが入ったのかもしれません。とは言え、もしかすると、本当に一時的な線量増加があるのでは・・・と期待を持たせる結果でした。



    2回目の実験


    • 少なくとも外部からの放射線の影響を少しでも取り除くため、防水された冷水筒の中にナノ銀コラーゲン溶液をかけたカリ肥料のガラス瓶と測定器(エアカウンターS)を入れて、水を張った浴槽に沈めて、その計測値を見ていました。
    • 今回使ったカリ肥料の量は約12gです。前回よりも多目にしました。またナノ銀コラーゲン溶液も少し多目に10ccくらい入れました(全て目分量といういい加減さです・・・笑)。
    • 実験時間は合計で10分間です。実験中、見えないところにタイマーを置いてしまったので、以降の時間は全て感覚頼りの不正確なものです。冷水筒を押さえるのに両手を使っていて、タイマーの位置を直せなかったのです。
    • 1回目と同じく、最初の数分間は0.05~0.08μSv程度の放射線量でした。
    • 痺れを切らして、1回目と同じように、冷水筒をグルグル回したり、傾けたりしました。
    • そうした所、急に放射線量が上がり始めました。エアカウンターSでは10秒ごとに測定値が更新されるのですが、0.08→0.09→0.10→0.13→0.14と1分間くらいかけて最高0.14μSvまで放射線量が上昇しました。
    • その後は、すぐに降下を始め、0.05~0.08μSv程度の元の状態に復しました。



      実験のまとめ


      • とても不確かな実験ではありますが、2回とも急な放射線量の増加と減少が見られました。今までにも時々0.14μSvくらいのスパイクが出ることはあったのですが、2回目の実験では、1分間くらいかけて徐々に0.14μSvまで上昇しており、これまでのスパイクとは違うとの印象を持ちました。
      • この放射線量増加の特徴は以下の通りです。
        (1) ナノ銀コラーゲン溶液とカリ肥料を混ぜてから起こるまでに数分はかかる。
        (2) 放射線量の上昇は1分間程度しか見られない。そのため、長い時間の平均値になると、エアカウンターSでは見えなくなる。リアルタイムに表示値を見ているしかない。

      以上が今回の実験の結果です。
      ご覧になった通り、不正確な要因は幾つもありますし、何かのノイズを拾ったという可能性もあります。この結果だけで何かが言えるという訳ではありません。

      しかし、2回の実験で全く同じような線量増加が見られたので、ナノ銀によって放射性物質の崩壊が加速されたのでは・・・という疑いを更に強く感じるようになりました。逆に、不用意に大量のカリ肥料に対してナノ銀コラーゲン溶液を入れるのは、強い放射線を出す危険性があるのかもしれません。今後の実験では気をつけたいと思います。

      ちなみに、浴槽の中に沈めた冷水筒の中のエアカウンターSの表示値が、10秒毎に高くなって行くのを見るのはなかなか刺激的な光景でした。


      以上


      2014年8月17日日曜日

      夏休みにナノ銀素人実験を試してみる

      この夏に、ナノ銀による放射線低減実験を自分でも試してみてます。色々と問題に突き当たっていて、まだ結果を出せていませんが、失敗から学ぶことも多いので、自分のメモ代わりにまとめます。(結果を出せずに終わるかもしれませんが・・)

      方針

      • 素人でも安全に実験できること。放射性セシウムは入手も困難だし、危ないので扱わない。放射性物質としては市販されているカリ肥料(K40を僅かに含有)を使う。
      • 安価に実験する。これは財布事情から必然です(笑)。

      集めた素材

      • ナノ銀コラーゲン溶液:UFS REFINE社のものを20ppmに希釈したものを有償で分けて貰いました。タルクを使ったものにするか、あるいは、もっと濃い溶液にするか、色々と選択肢があって迷う所ですが、余り悩まずに決めました。まずはやってみようという精神です(笑)。工業用で一般には市販されていないようなので、もし入手したい方がいたらご相談ください。



        • カリ肥料:ホームセンターで300円程度で購入。中身は白い粉末です。
        • 放射線計測器:今では5000円以下で手に入るエアカウンターSを使います。(手軽で良い機種なのですが、この実験には良い選択ではありませんでした。後述します)
          ちなみに、放射線セシウムで校正されているので、放射性カリウムの放射線は正しく測れていない筈です。絶対値ではなく相対値は使えるだろうと考えました。
        • カリ肥料の入れ物:測定時にカリ肥料を入れるビンです。百円ショップで1個100円でした。
        • 冷水筒:後述しますが、測定器とカリ肥料ビンを一緒にして、浴槽に沈めるために使いました。冷蔵庫に横に置けるように、キャップが防水になっているのがポイントです。ぴったり合わせておけば、浴槽に沈めても中に浸水しませんでした。

        バックグラウンド放射線の測定

        • まずは、バックグラウンドを測るべく、室内・室外を色々と測ったのですが、どうも安定しません。測る時間や微妙な場所の差によって、0.05〜0.08μSvぐらいのブレが頻繁に出ました。
        • 遮蔽用に鉛板を買う気はなかったので、遮蔽物の代用品を考えました。水です。水であれば厚さ55cmでガンマ線を1/10に減らせるそうです。
        • そのため、室内にある最大の水槽である浴槽を使うことにしました。浴槽一杯に水を張り、濡れないようにエアカウンターSを冷水筒に入れて、真ん中あたりに沈めました。上下の高さは50cmには足りませんが、縦横はそれなりに厚みがあります。
        • 結果として、バックグラウンド線量を減らすのにはたぶん成功したようです。5分間ずつ3回測りましたが、いずれもエアカウンターSの測定下限である0.05μSvに張り付いたまま測定を終えました。
        • 問題は2点。
          ① エアカウンターSでは0.05μSvが測定の下限で、これ以下の線量が測れません。この実験では、これでは全く不十分でした。
          ② 冷水筒を沈めるのは手でやりましたが、じっと抑えているのは、かなり疲れます。何か固定する器具なり重石なりがあった方が良いです。

        カリ肥料の放射線測定

        • 保存ビンにカリ肥料を268g入れて、エアカウンターSと一緒に冷水筒に入れて浴槽に沈めて計測しました。(ビンの上の方まで入れたら286gになった、という事です)
        • ところが! 0.05μSvを上回る線量がなかなか出ないのです。時々0.14μSvとかにスパイクするので、放射線が出ているらしい事は分かるのですが、平均すると微妙に0.05μSvを上回るかどうか・・というように見えます。
        ・・・という事で、カリ肥料で有意な強さの放射線を計測できていない状態なので、これ以上先に進めなくなってしまいました。精度の高い計測器を借りるなり何なり、今後の進め方はもう一度考えてみます。

        以上

        2014年8月16日土曜日

        船を出すのなら九月?

         「船を出すのなら九月」とは中島みゆきの名曲の一つですが、最近のE-Cat関連のニュースを見ているとついつい思い出してしまいます。ちょっと妄想めいてしまいますが、これまでの動きを見ていると、オバマ大統領がE-Catの常温核融合技術を中核とする「エネルギー革命&新産業革命」の大発表をこの秋に仕掛てくるのではないかと思えてなりません。

        今回はそう思う理由について述べてみます。まぁ今までにも何回も予想を外しているので、眉に唾をつけて読んでいただければ幸いです(笑)。

        ここでは詳しく述べませんが、オバマ大統領は常温核融合研究やE-Catの状況を正確に把握していると私は思っています。 そして、まだ世界最強国家である米国の大統領であれば、この技術をもって新たな世紀の到来を告げる役割を担いたいと願わない筈がないとも思っています。そして、第二期となるオバマ大統領にとって、発表の最大のチャンスは今年11月に行われる中間選挙前の9月又は10月ではないかと考えます。三選は禁止されているため、この中間選挙を越えると大統領はレームダック化すると言われます。しかし、この大発表を行い、この革命の中で米国が優位に立つビジョンを示せば、民主党を勝利に導くと共に、大統領への求心力を維持できるのではないでしょうか。

        気になるE-Catのニュースは3つあります。いずれも、アンドレア・ロッシ氏が自身のブログで少しずつ情報をリークしているもので、E-Cat Worldがこまめにフォローしてくれてます。

        1点目は、以前から期待されている二回目の第三者検証レポートの公表時期です。最近では9月という噂が出てきています。複数の科学者が参画して長期テストを行なっていると言われており、E-Catの動作について確度の高い裏付けを与えると期待されています。
        E-Cat Report Watch Thread (Update #14 — New September Rumor, Maybe August )
        http://www.e-catworld.com/2014/08/02/e-cat-report-watch-thread/

        2点目は、 2013年4月に初出荷したとロッシ氏が言っているE-Cat 1MWプラントの公開デモの話です。まだ詳細は不明ですが、今年中には実施するのではと思われています。
        1 MW E-Cat Plant Watch Thread [UPDATE #4 Rossi Effect 'Working Reliably']
        http://www.e-catworld.com/2014/08/11/1-mw-e-cat-plant-watch-thread-update-1-rossi-production-cost-in-kw-is-very-competitive/

        3点目は、今週になって突然リークされたE-CatとHot Catの認証(Certification)が取れたという情報です。これまで、実用化への最大の課題は、安全性認証だろうと言われてきました。何せ、化学反応レベルのトリガーで、核反応が起こっていると主張しているのですから、何かの拍子に放射線のバーストでも起こったらタイヘンです。本来、もし認証が取れたなら、公式なプレスリリースを出すべきニュースだと思います。
        Rossi: Safety Certification Obtained for Low and High Temperature E-Cats
        http://www.e-catworld.com/2014/08/14/rossi-safety-certification-obtained-for-low-and-high-temperature-e-cats/

        以上のようなニュースは、いずれの発表の「タマ」になりうる話です。いよいよ時期が迫ってきているように思えます。

        それにしても、オバマ大統領が知っていたとして、なぜ、この最後のチャンスの時期まで発表を遅らせてきたのでしょうか? それは、常温核融合技術が余りにも破壊的なイノベーション技術(disruptive technology)だからでしょう。単にエネルギー革命として公になってしまうと、従来エネルギー分野のビジネスを崩壊させるだけになりかねません。原子力、石油、天然ガスなど全てのエネルギー分野の企業が株価の大暴落に見舞われるかもしれません。政治家としては、常温核融合によって拓かれる新たな産業の可能性を同時にビジョンとして示す必要があります。

        ここ数年、オバマ大統領は、米国に世界をリードする製造業を復活させようとしています。「Made in America」を再来させるため、産学官共同での産業拠点を作るなどの様々な施策を打ってきているのです。私は、この動きの中に、中核技術として常温核融合が組み込まれるて発表されるのではないかと思います。従来、エネルギー産業の担ってきたビジネスが、常温核融合技術によって製造業に移って行き、その資金の流れが新製造業の起爆剤になるのではないでしょうか。


        誰が発表するにしても、常温核融合が世界に認知されるのは良いことだと思います。
        ただ心配なのは、 日本の政治家の動きです。米国は、とっとと原発に見切りをつけてます。賢明な判断です。シェールガスの恩恵という最適な隠れ蓑で、エネルギーの低価格化への備えも少しずつ進んでいるのではないでしょうか。しかし、日本はいまだに負債でしかない原発の再稼働に拘り、旧来ビジネスの権化である電力会社の利権構造を温存し続けています。発表されたとして、今度こそ、冷静に勇気を持って政策判断して欲しいと願っています。

        以上