2014年8月24日日曜日

太陽からの何かの放射で半減期が変わる

たまたまツイッターで引用されていた以下の記事が目にとまりました。元々はスタンフォード大学ニュースに載ったもののようです。今年の8月23日に配信された記事かと思って読んでいたら、実は2010年8月23日の記事でした。
The strange case of solar flares and radioactive elements
http://phys.org/news201795438.html


放射性物質の半減期は、長期の年代測定の指標として使われている事からも分かるように、その放射性物質に固有な「定数」で、不変だと考えられています。これに対して、ナノ銀による放射線低減効果は、実は放射性物質の崩壊を加速して半減期を短くしているのではないかとの素人仮説を想定しています。で、もしそういう現象が起こるなら、他にも半減期を短くする現象が知られているのではないかと思って、素人にも分かる記事に気をつけています。その一つが「束縛状態ベータ崩壊での半減期の短縮とナノ銀との関係は? 」に書いた現象でした。

上記の記事は、放射性物質の半減期の変動を観測した結果が色々と報告されてきているというもので、しかも、それが太陽の活動周期に一致している事から、太陽が発生するニュートリノに影響を受けているのではないか・・と考えられているようです。尤も、ニュートリノは殆ど物質に影響を与えない筈なので、どうやって作用するのかは謎のままらしいのですが。
元の記事から引用します。研究者は放射性物質の半減期の変動周期が33日だと割り出したが、これは太陽表面の活動周期である28日と異なっていたと。で、この33日というのは、よりユックリとしているコアの活動周期に依存しているのでは・・と推測しています。
Going back to take another look at the decay data from the Brookhaven lab, the researchers found a recurring pattern of 33 days. It was a bit of a surprise, given that most solar observations show a pattern of about 28 days - the rotation rate of the surface of the sun.

The explanation? The core of the sun - where nuclear reactions produce neutrinos - apparently spins more slowly than the surface we see. "It may seem counter-intuitive, but it looks as if the core rotates more slowly than the rest of the sun," Sturrock said.

この研究を進めているJere Jenkins氏はオープンアーカイブに沢山の論文を公開しています。
http://arxiv.org/a/jenkins_j_1.atom

当たりをつけて見てみると・・・以下の論文に変動のグラフが載っていました。

論文の中身を読まずに、図だけ見ているのですが、たぶん以下の図は、1日の中でも時刻によって崩壊の速度が周期性を持って変動する事を示しているように思えます。
このブログでも少し取り上げた事がありますが、常温核融合反応にも1日の間隔での周期性があることを水野忠彦博士らが以下の論文で報告しています。これも実は同じ原因に基づくものかも・・と想像すると楽しいですね。

Scholkmann, F., T. Mizuno, and D.J. Nagel, Statistical Analysis of Unexpected Daily Variations in an Electrochemical Transmutation Experiment.
J. Condensed Matter Nucl. Sci., 2012. 8.
http://lenr-canr.org/acrobat/BiberianJPjcondensedg.pdf#page=43

ここまで書いてきて、この関連性について、既にJedさんが指摘していると自分で記事に書いてと気付きました。その時は半減期の変動現象に興味がなかったので気が付かなかったんですね。認識によってニュースから読み取れる内容は大いに違ってくると改めて思った次第です。

以上

0 件のコメント:

コメントを投稿