2014年12月23日火曜日

LENR-Citiesの常温核融合イベントが1月10日~11日に英国オックスフォードで開催

LENR-Citiesという常温核融合ベンチャーが、2015年1月10日~11日に英国のオックスフォードで常温核融合関連のイベントを開催します。



LENR-Citiesは、常温核融合に関するエコシステム構築の場を提供するベンチャーです。多くのベンチャーは常温核融合装置の開発を目指していますが、LENR-Citiesは常温核融合技術を核とした様々な技術・組織との連携に着目しているのです。今回のイベントで興味深いのは、スピーカーとして、エアバス社が参加している事です(以下の図の右端にエアバス社の名前が見えます)。いよいよ、エアバス社も常温核融合技術の重要性に気がついたのでしょうか。


また、注目したいのは、プログラムの中に「Nuclear transmutations & nuclear waste management(核変換と核廃棄物管理)」「Bio-remediation of radionuclied-contaminated waters(放射能汚染水の生物除染)」というテーマがある点です(和訳は引用者による)。これは、LENR-Citiesが、常温核融合のエネルギー源としての活用だけでなく、放射能除染への活用を視野に入れている事を示しています。スピーカーと講義内容に期待しましょう。


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Cold Fusion 101が来年1月20日から米国MITで開催される

今年に引き続き、2015年も常温核融合の学習コース「Cold Fusion 101」が米国MITで開催されます。開催期間は2015年1月20日~23日の4日間です。


主催するのは、MITのPeter Hagelstein教授とJET Energy社のMitchell Swartz博士です。Hagelstein教授はとても小型の常温核融合装置NANORを開発した事で有名です(Cold Fusion Now!に掲載されている以下の図は、NANORの過剰熱発生を記録したグラフです)。



昨年のCold Fusioin 101の講義の様子は、Cold Fusion Now!のJeremy Rys氏によってビデオ撮影されており、以下のページで見ることができます。

http://coldfusionnow.org/interviews/2014-cold-fusion-101/


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2014年12月16日火曜日

国際常温核融合学会 第19回大会 をイタリア政府が強力に支援

2015年4月にイタリアのパドヴァで開かれる国際常温核融合学会の第19回大会(通称ICCF-19)について、LENR Forumにてイタリア政府が強力に支援するとの発表があったと報じられました。


この件については、E-Cat Worldにも取り上げられており、プログラムのページに貼られた以下のマークが、イタリア政府からのスポンサーシップを示すものだと説明してくれています。


ここに来て、常温核融合の研究を政府が公式に後押しするようになってきました。常温核融合への認知が高まってきた証左だと言えるでしょう。

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2014年12月7日日曜日

水野忠彦博士の常温核融合実験の熱量測定検証

Cold Fusion Now!のJCF-15のレポートにも少し触れられていたのですが、水野忠彦博士が開発している常温核融合装置について、その熱量測定の方法を詳細に記したJed Rothwell氏のレポートが公開されました。
http://lenr-canr.org/acrobat/RothwellJreportonmi.pdf

中身を読む能力と気力がないので、写真だけをパラパラと見ただけですが、それだけでも面白いので、興味のある方は是非ご覧ください。例えば、以下のような装置の写真が載っています。
常温核融合を調べるまでは、熱量の正確な測定がこんなにも注意深く行う必要のあるものだとは思ってもいませんでした。奥の深さに驚いてしまいます。


レポートの中にリンクが記載されていますが、測定の生データやグラフもExcelシートとして公開されています。データが公開されるのは、素晴らしいことだと思います。
http://LENR-CANR.org/Mizuno/Mizuno2014-10-16.xlsx
http://LENR-CANR.org/Mizuno/Mizuno2014-10-20.xlsx
http://LENR-CANR.org/Mizuno/Mizuno2014-10-21.xlsx
http://LENR-CANR.org/Mizuno/Mizuno2014-10-22.xlsx
http://LENR-CANR.org/Mizuno/Mizuno2014-10-24.xlsx
http://LENR-CANR.org/Mizuno/Mizuno2014-11-20.xlsx

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11月に札幌で開催されたJCF-15のレポート

日本の常温核融合研究会の第15回年会(通称JCF-15)が去る11月1日~2日に札幌で開催されました。プログラムとアブストラクトは既に公開されています。今回の主催者は常温核融合研究者として著名な水野忠彦博士でしたが、共同主催者として、クリーンプラネット社の創設者である吉野英樹氏が名を連ねているのが、昨年までと大きく変わった点でしょう。この会議の様子がCold Fusion Now!にレポートされました。



ちなみに、吉野氏のプロフィールはクリーンプラネット社のホームページに載っています。


吉野氏によると、協調への機運が高まっていて、実証試験の可能性についてのヒントも色々と出てきているそうです。国内では常温核融合はいまだにニセ科学だと扱われる事が多くて残念なのですが、日本はグローバルに見て最も常温核融合研究が盛んな国の一つです。しかし、米国のインダストリアルヒート社が商用化に向けて大規模な投資に乗り出していたり、ビル・ゲイツ氏が常温核融合に投資するのではないかと見られている今日では、研究者の熱意にのみ頼っていたのでは取り残されてしまいます。日本でも早くこの科学技術への認知が進むことを願います。

クリーンプラネット社のギャラリーのページには、今回のJCF-15の写真が掲載されています。和気あいあいとしながらも、厳しい議論が戦わされた感じが伝わってくる写真だと思います。是非ご覧いただければと思います。


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2014年12月2日火曜日

岩村康弘博士の元素変換記事がIsotope Newsに掲載される

日本アイソトープ協会の広報誌であるIsotope News〔No.728〕2014年12月号の「展望」というセクションに、元素変換実験で有名な三菱重工業の岩村康弘博士の原稿が載りました。

論文ではなく一般向けの科学記事として、これまでの元素変換実験の結果を5ページに圧縮してまとめてあるので、オススメです。PDFとして無料でダウンロードできます。科学の世界でメジャーな広報誌に常温核融合の肯定的な実験結果が載るのは素晴らしいことだと思います。

http://www.jrias.or.jp/books/cat3/2014/728.html
Isotope News 〔No.728〕2014年12月号目次
展望
ナノ構造金属において重水素透過によって観測される“元素変換”現象について
岩村 康弘
この記事の最後の方で、MITの講演でも報告されていた元素変換反応の収量の格段の増加に触れられています(以下に引用します)。マイクログラムオーダーまで収量は増加しているようで、たいへん素晴らしい進展だと思います。
4 収量増大への取り組み
 これまでの反応収量は通常数ng〜数十ng オーダーに留まっており,実用化のためには,反応収量の増大が必要である。そのため,最近は実用化を目指した,変換量の増大研究に取り組んでいる。実験結果から,以下の要因が変換反応に重要であるという仮説を立てて研究を進めている。
 1)表面の重水素密度
 2)Pd 表面層の電子状態
 1)の重水素密度が高い方場合に変換量が増大することは重水素透過実験から確認できている。ただし,ガス透過法では付加できる圧力には限界があり,収率の飛躍的向上は困難と判断し,以降の重水素透過は電気化学的手法を採用し,等価的に高い重水素圧力を Pd 表面に加えることで重水素密度の向上を図った。図 8 は重水素のガス透過法と電気化学的手法を用いて透過的に重水素を高圧で透過させる手法の比較を示している。両者は重水素を透過させるという意味において同じであるが,表面の重水素密度が異なる。図 9 はこの両者の実験による元素変換反応の収量の違いをまとめたものである。このように従来 ng オーダーであった収量が電気化学的重水素透過法により 2〜3 桁程度増大していることが分かる。
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2014年12月1日月曜日

常温核融合時代に向けてリスクヘッジを考えるエネルギー大国ノルウェー

この件が話題になるまで知らなかったのですが、ノルウェーはたいへんエネルギーに恵まれた国で、2012年の「ノルウェーのエネルギー事情」という資料には以下のように特長がまとめられています。
  1. ノルウェーはエネルギーの輸出国。国内エネルギー需要の6~7倍相当分を輸出。
  2. ノルウェーは,世界第2位の天然ガス輸出国,世界第7位の石油輸出国。
    石油・天然ガス生産は,推定可採埋蔵量(約 131億石油換算立方メートル)のうち既に約44%を生産済み。生産は,2020年頃から今世紀半ばに向け減少の見込み。
  3. ノルウェーは世界第6位の水力発電国。発電可能な水資源の約60%を開発済み。電力生産量の約95%は水力発電。
  4. 水力発電以外の再生可能エネルギー生産は限定的であるが,風力の開発を推進,助成。 

各国の輸出に占める石油の割合を解りやすくまとめたサイトにも、中東諸国と並んで、ノルウェーの以下のようなグラフが出てきます。



さて、常温核融合関連の雑誌としては老舗のInfinite Energy誌のサイトに、米国SRIの常温核融合研究者として有名なMcKubre博士のノルウェー訪問記が掲載されました(原文は以下)。
http://www.infinite-energy.com/iemagazine/issue119/norway.html


驚いたことに、ノルウェーから、常温核融合セミナーの発表者の一人としてMcKubre博士を招聘したのです。エネルギー大国のノルウェーは、常温核融合の登場によって、エネルギー産業がどのような影響を被るのかを予想し、リスクヘッジをするために常温核融合の研究チームを起こそうとしているようです。科学者と政府が、たとえ見たくない事実であってもきちんと調査・認識して、未来へ向けての対処を考えていると知って、羨ましく思いました。官民挙げて滅び行く原発にしがみついている日本とはたいへんな違いです。

とても興味深い訪問記でしたので、勝手ながら日本語に意訳してみました。もし、不十分な点に気づかれましたら、遠慮なくご指摘ください。