2014年9月13日土曜日

日経エコロジーに取り上げられた岩村康弘博士の元素変換研究

小島英夫博士が設立した常温核融合研究所が発行するCFRL Newsの第87号(2014.09.01)が発行されていました。
その記事で知ったのですが、 日経新聞でも報道された三菱重工の岩村康弘博士の常温核融合研究が、日経エコロジー2014年7月号に紹介されていました。「日本発、世界で稼げ 研究開発 ここまで進行中」という特集記事の中の「元素変換」という1ページの記事です(以下の図はこの記事からの引用です)。


















内容は既に日経新聞で報じられたものと同じですが、このような形でメジャーな雑誌に常温核融合研究の成果が取り上げられたのは良いことだと思います。今後もフォローしてほしいですね。

以上

国際常温核融合学会ICCF-19の公式ホームページ

国際常温核融合学会の第19回大会は2015年4月13日〜17日にイタリアのパドヴァ市で開かれます。その公式ホームページが立ち上がりました。トップには美しい景観写真が掲載されています。Wikipediaによると「北イタリア最古の都市」を主張しているそうです。


まだほとんど情報は掲載されていませんが、今から開催が楽しみです。来年4月には常温核融合を取り巻く状況が大きく変化していると期待しています。

海外のブロガーも取り上げています:
以上

2014年8月31日日曜日

E-Cat HTの第三者検証第二弾は数千時間の期間を費やしている?

多くの人が首を長くして待っているE-Cat HT(高温E-Cat)の第三者検証レポート第二弾ですが、時々、ロッシ氏が自身のブログにリークを出しています。
今日は、「August 30th, 2014 at 12:02 PM」に出したコメントをFrankさんが拾ってくれました。
https://www.facebook.com/groups/ECat.LENR/permalink/973206402695264/
"The work of the Third Independent Party is the first long term test made upon a LENR device in the last 25 years. The results will be the results that for the first time in the history of the LENR will be released by a third independent party after a test not of hours, but of thousands of hours, without interruptions and without intervention of the inventor or the owner. The results could be positive or negative, as I always said."
勝手に訳してみると・・・
この第三者検証は25年の(常温核融合の)歴史の中で初めての長期間テストである。この結果は、第三者によって、数時間ではなく数千時間に及ぶテストによって得られたものであり、しかも、その間、発明者や所有者の介在は一切ないものとして公表されるだろう。いつも言って来たように、結果がポジティブであろうがネガティブであろうが、そうなのだ。
という感じでしょうか。
前々から噂されている通り、長期テストだという事は間違いないようですね。発表されるのが楽しみです。

以上

新ベンチャー Cold Fusion Sales 登場

常温核融合関連の新しいベンチャー企業がまた一つ名乗りをあげました。
「Cold Fusion Sales」という名前で、常温核融合関連の様々なコンサルティングやマッチングを行う会社のようです。以下のホームページが開設されています。Twitterのアカウントも開設されています。尤も、現時点ではまだツイート数は1のままですが。


紹介する動画は以下に置いてあります。残念ながら日本語版はないようですが、難しい事は言ってないので、十分伝わると思います。

誰が起こしたのかと思って、TEAMの所を見ると・・・常温核融合関連の貴重な情報源の一つであるCold Fusion Now!を運営しているRuby Caratさんが設立に参加していました。これは応援したいですね。


以上

2014年8月24日日曜日

トリチウムの半減期短縮による除染への取組み

非常に厄介な放射性汚染源であるトリチウムについて、原田武夫氏が新たな核変換技術を開発して効果を検証していると主張されています。
続・トリチウム汚染水が消える日 イノヴェーションを阻むもの - 原田武夫国際戦略情報研究所公式ブログ
http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/bbf99d89b409ddc8350840f74d8d07ee
こうした動きは大事だと思うので応援したい所なのですが、残念ながら実験の設計やデータが公開されていないので、どのような内容なのかがサッパリ分かりません。ビジネス面でノウハウを公開したくないのであれば、核変換の仕掛けの部分はブラックボックスで構わないので、是非、実験結果を公開していただきたいと思います。

さて、最近以下の特許が話題になりました(赤字は引用者による)。トリチウムや金属元素の放射性同位体の半減期を加速する方式を申請していたからです。
特許 US20140192941 - Method of acceleration of nuclear transmutation of isotopes by carrying out exothermic reactions
http://www.google.com/patents/US20140192941
要約書
Methods for acceleration of nuclear transmutation of tritium and radioactive isotopes of metals, and decontamination of metals contaminated with radioactive isotopes by destroying radioactive isotopes to a required level of residual radioactive inventory in metals with simultaneous release of thermal energy via stimulating accelerated transmutation with the half-life parameters describing kinetics of radioactive isotope destruction much shorter than their generally accepted half-life. The stimulus is applied to radioactive metals by placing them into a chamber, exposing them to gaseous substances of the group of hydrogen, deuterium, tritium, or a mixture of these isotopes in a molecular hydrogen form for said gaseous substances to be absorbed by the metals, heating the metals to a temperature of at least 200° C. and maintaining at the said temperature. Exothermic reactions of non-radioactive metals with deuterium, tritium, or a mixture of these isotopes in a molecular hydrogen form release a significant amount of energy.
この特許の出願者であるLev Bernstein氏は、国際常温核融合学会(ISCMNS)の出している論文誌JCMNSのVol.11にトリチウムの核変換を扱った論文を書いています。
Destruction of Radioactivity by Stimulation of Nuclear Transmutation Reactions
L.A. Bernstein
BLL Inc., 1725B South Hayes Street, Arlington, Virginia 22202, USA
J. Condensed Matter Nucl. Sci. 11 (2013) 8–14
http://lenr-canr.org/acrobat/BiberianJPjcondensedj.pdf#page=13
Lev Bernstein氏の名前では、Lenr-canr.orgのライブラリ検索でこの論文しか引っかからないので、おそらく常温核融合研究界の中では知られていない人ではないかと想像します。

おそらく、上記の特許はこの論文での知見がベースになっていると思うので、ここでは論文の内容を見てみます。「1. Introduction」では、放射性廃棄物を削減するために、放射性の減少促進は重要との認識を示しており、そのための研究だと分かります。

「3. Review of Experimental Studies on Detritiation of Tritium-contaminated Samples」では、トリチウムの除染に的を絞って、これまでの研究をレビューしています。以前、Jed氏から紹介された、Reifenschweller氏の研究も引用されています。また、日本の鳥養祐二(とりかいゆうじ)氏の研究も引用されています。

鳥養さんは、日本語の資料を色々と発表されていたので、勉強になりました。例えば、以下の資料では、ステンレスやら鉄やら銅やらの各種金属材料がトリチウムで汚染されたと想定して、それを加熱することで、どこまで除染(この場合はトリチウムの「排出」に相当)できるかを試しているようです。
特定領域研究 核融合トリチウム C班ミーティング
トリチウムに汚染された材料の除染法の研究・開発
( 富山大学 ) 鳥養 祐二
平成 20年8月4-5日
http://tritium.nifs.ac.jp/project/13/pdf/11.pdf
Bernstein氏の論文では、鳥養氏は放出されたトリチウム量を計測しているが、金属内に残されたトリチウム量を測ったら、合計は元のトリチウム量に等しくなるだろうか? という疑問を投げかけています。要するに、Bernstein氏は、単にトリチウムが金属から排出されただけでなく、トリチウムの合計量が減っている可能性を示唆しています。


「4. Present Detritiation Experiments, Results and Discussion」では、自分達の行った実験結果を述べています。ここでは、元々金属にあったトリチウム量(A)と、残ったトリチウム量(B)と放出されたトリチウム量(C)の和との比率を見ています。
Therefore, the difference between an initial inventory of tritium in a metal sample (A) and a sum of the residual inventory of tritium in the metal sample (B) and collected activity removed from the metal sample (C) was determined. This difference determined as percentage of A as [1-(B+C)/A]× 100% is referred to hereafter as disbalance.
例えば、以下のような結果で、本来0%になる筈の収支が崩れている事が示されています。
Tritium disbalances at temperatures of 200℃ and 500℃ and optimal gas exchange rates determined at 800℃ for each metal specified (the latter figures are shown in the parentheses) are:
・Stainless steel – 78.8% and 74.9%
・Cu – 45.8% and 87.5%
・W – 39.1% and 85.3%
・Be – 45.7% and 94.6%
鳥養さんの研究では、金属に吸蔵されたトリチウムは、表面部分に特にたくさん蓄積される事も示されており、これが加熱された時に他の物質へと核種変換されているのかもしれません。放射性物質の本当の除染に向けて重要な実験結果だと思います。

以上

太陽からの何かの放射で半減期が変わる

たまたまツイッターで引用されていた以下の記事が目にとまりました。元々はスタンフォード大学ニュースに載ったもののようです。今年の8月23日に配信された記事かと思って読んでいたら、実は2010年8月23日の記事でした。
The strange case of solar flares and radioactive elements
http://phys.org/news201795438.html


放射性物質の半減期は、長期の年代測定の指標として使われている事からも分かるように、その放射性物質に固有な「定数」で、不変だと考えられています。これに対して、ナノ銀による放射線低減効果は、実は放射性物質の崩壊を加速して半減期を短くしているのではないかとの素人仮説を想定しています。で、もしそういう現象が起こるなら、他にも半減期を短くする現象が知られているのではないかと思って、素人にも分かる記事に気をつけています。その一つが「束縛状態ベータ崩壊での半減期の短縮とナノ銀との関係は? 」に書いた現象でした。

上記の記事は、放射性物質の半減期の変動を観測した結果が色々と報告されてきているというもので、しかも、それが太陽の活動周期に一致している事から、太陽が発生するニュートリノに影響を受けているのではないか・・と考えられているようです。尤も、ニュートリノは殆ど物質に影響を与えない筈なので、どうやって作用するのかは謎のままらしいのですが。
元の記事から引用します。研究者は放射性物質の半減期の変動周期が33日だと割り出したが、これは太陽表面の活動周期である28日と異なっていたと。で、この33日というのは、よりユックリとしているコアの活動周期に依存しているのでは・・と推測しています。
Going back to take another look at the decay data from the Brookhaven lab, the researchers found a recurring pattern of 33 days. It was a bit of a surprise, given that most solar observations show a pattern of about 28 days - the rotation rate of the surface of the sun.

The explanation? The core of the sun - where nuclear reactions produce neutrinos - apparently spins more slowly than the surface we see. "It may seem counter-intuitive, but it looks as if the core rotates more slowly than the rest of the sun," Sturrock said.

この研究を進めているJere Jenkins氏はオープンアーカイブに沢山の論文を公開しています。
http://arxiv.org/a/jenkins_j_1.atom

当たりをつけて見てみると・・・以下の論文に変動のグラフが載っていました。

論文の中身を読まずに、図だけ見ているのですが、たぶん以下の図は、1日の中でも時刻によって崩壊の速度が周期性を持って変動する事を示しているように思えます。
このブログでも少し取り上げた事がありますが、常温核融合反応にも1日の間隔での周期性があることを水野忠彦博士らが以下の論文で報告しています。これも実は同じ原因に基づくものかも・・と想像すると楽しいですね。

Scholkmann, F., T. Mizuno, and D.J. Nagel, Statistical Analysis of Unexpected Daily Variations in an Electrochemical Transmutation Experiment.
J. Condensed Matter Nucl. Sci., 2012. 8.
http://lenr-canr.org/acrobat/BiberianJPjcondensedg.pdf#page=43

ここまで書いてきて、この関連性について、既にJedさんが指摘していると自分で記事に書いてと気付きました。その時は半減期の変動現象に興味がなかったので気が付かなかったんですね。認識によってニュースから読み取れる内容は大いに違ってくると改めて思った次第です。

以上

2014年8月18日月曜日

続・夏休みにナノ銀素人実験を試してみる

前回、ナノ銀による放射線低減効果を試す素人実験を行おうとして、材料を揃えたは良いが、最初のカリウムの放射線測定のところで躓いた話を書きました。

どうやら、ただでさえ弱いカリウム40の出す放射線を手持ちのエアカウンターSで測るのは無理だったようです。かと言って、せっかく入手したナノ銀コラーゲン溶液をこのまま使わずにいるのも勿体無い・・・と思って、別の実験をやってみたところ、意味ありげな結果が得られたので、まだまだ不正確な実験ではありますが、書いておきます。

ちなみに、利用しているナノ銀コラーゲン溶液は、UFS REFINE社の販売しているものを純水で薄めて、20μg/mlの濃度に調整されたものです。元が160μg/mlなので、8倍に希釈されていることになります。20μg/mlの濃度を選んだのは、「ナノ銀による放射線低減効果とナノ銀濃度の関係」に記したように、色々な濃度の溶液の中で最も効果があったものだからです。

仮説と実験内容


  • 素人仮説で、ナノ銀粒子は、放射性物質の崩壊を加速する効果があると想定してみます。そうだとすると、カリウム40がナノ銀コラーゲン溶液に浸された時に、少しの間だけ、通常より多くの崩壊が起こり、通常よりも強い放射線が計測できるのではないでしょうか。
  • この仮説に従って、カリ肥料にナノ銀コラーゲン溶液をかけた時の放射線量を計測してみる事にしました。要するに、カリ肥料にナノ銀コラーゲン溶液をぶっ掛けたら放射線量が上がるかどうか確かめてみよう、という事です。

1回目の実験


  • 浴槽実験を繰り返して疲れていたので、1回目の実験はとてもお気楽に行いました。浴槽など用いず、ガラス瓶の中にカリ肥料を4gほど取り、その上から目分量で数ccくらいのナノ銀コラーゲン溶液を垂らして線量計を見ていました。
    ガラス瓶に入った4gのカリ肥料とは以下のような感じです。
  • 最初の数分間は、0.05~0.08μSv程度の放射線量でした。
  • 混ざり具合が悪いのかと思って、容器のままグルグル回してみたり、少し左右に振ってみたりしたところ・・・急に放射線量が上がり始め、最高で0.14μSvくらいまで上がりました。しかし、その高線量の時間は長く続かず、1分もしない内にまた0.05~0.08μSv程度の放射線量に戻りました。
  • これが、本当にナノ銀による放射性物質の崩壊加速によるものなのかどうかは分かりません。たまたまその時に空間線量が高くなったのかもしれませんし、何か測定器にノイズが入ったのかもしれません。とは言え、もしかすると、本当に一時的な線量増加があるのでは・・・と期待を持たせる結果でした。



    2回目の実験


    • 少なくとも外部からの放射線の影響を少しでも取り除くため、防水された冷水筒の中にナノ銀コラーゲン溶液をかけたカリ肥料のガラス瓶と測定器(エアカウンターS)を入れて、水を張った浴槽に沈めて、その計測値を見ていました。
    • 今回使ったカリ肥料の量は約12gです。前回よりも多目にしました。またナノ銀コラーゲン溶液も少し多目に10ccくらい入れました(全て目分量といういい加減さです・・・笑)。
    • 実験時間は合計で10分間です。実験中、見えないところにタイマーを置いてしまったので、以降の時間は全て感覚頼りの不正確なものです。冷水筒を押さえるのに両手を使っていて、タイマーの位置を直せなかったのです。
    • 1回目と同じく、最初の数分間は0.05~0.08μSv程度の放射線量でした。
    • 痺れを切らして、1回目と同じように、冷水筒をグルグル回したり、傾けたりしました。
    • そうした所、急に放射線量が上がり始めました。エアカウンターSでは10秒ごとに測定値が更新されるのですが、0.08→0.09→0.10→0.13→0.14と1分間くらいかけて最高0.14μSvまで放射線量が上昇しました。
    • その後は、すぐに降下を始め、0.05~0.08μSv程度の元の状態に復しました。



      実験のまとめ


      • とても不確かな実験ではありますが、2回とも急な放射線量の増加と減少が見られました。今までにも時々0.14μSvくらいのスパイクが出ることはあったのですが、2回目の実験では、1分間くらいかけて徐々に0.14μSvまで上昇しており、これまでのスパイクとは違うとの印象を持ちました。
      • この放射線量増加の特徴は以下の通りです。
        (1) ナノ銀コラーゲン溶液とカリ肥料を混ぜてから起こるまでに数分はかかる。
        (2) 放射線量の上昇は1分間程度しか見られない。そのため、長い時間の平均値になると、エアカウンターSでは見えなくなる。リアルタイムに表示値を見ているしかない。

      以上が今回の実験の結果です。
      ご覧になった通り、不正確な要因は幾つもありますし、何かのノイズを拾ったという可能性もあります。この結果だけで何かが言えるという訳ではありません。

      しかし、2回の実験で全く同じような線量増加が見られたので、ナノ銀によって放射性物質の崩壊が加速されたのでは・・・という疑いを更に強く感じるようになりました。逆に、不用意に大量のカリ肥料に対してナノ銀コラーゲン溶液を入れるのは、強い放射線を出す危険性があるのかもしれません。今後の実験では気をつけたいと思います。

      ちなみに、浴槽の中に沈めた冷水筒の中のエアカウンターSの表示値が、10秒毎に高くなって行くのを見るのはなかなか刺激的な光景でした。


      以上