2011年12月18日日曜日

マスメディアは何故ロッシ氏の成果を無視するのか

Cold Fusion Nowに、何故、マスメディアがロッシ氏の成果を無視するのかについての印象的な記事がありました。

その中核は、以下のブログ記事のコメント欄に投稿されたJed Rothwell氏のコメントです。Jed氏は、ジャーナリストや科学者の書く記事に常温核融合に対する根拠なき否定があるとできるだけ反論コメントを書くようにしているようです。


今回も、コメント欄での論争に応える形で、このコメントが書かれていますが、とても印象的だったので、例によって勝手に和訳してみました。
I do not think it is “amazing that the media has not paid more attention to” Rossi.
私はロッシ氏に「メディアが注意を払わないのはとんでもない事だ」とは思いません。 
His claims seem astounding.
彼の主張は驚くべきものです。 
They resemble those of many previous energy scams. Reporters and scientists dismiss Rossi for this reason.
この主張は以前からある多くのエネルギー詐欺に似ています。そのため、レポーターや科学者はロッシ氏を取り上げません。 
I would dismiss him myself if I did know that hundreds of other researchers have seen similar effects thousands of times.
もし他の何百人もの研究者が何千回も同様の経験をしていなかったら、私自身も彼を信用しないでしょう。 
I myself have spent weeks in laboratories watching cold fusion gadgets produce heat.
私自身、常温核融合の装置が熱を発生させるのを見ながら何週間も実験室で過ごした事があります。 
It is boring after a while.
これは最初を除けば退屈なものです。 
Knowing that the effect has been widely replicated in hundreds of major laboratories puts everything in a different perspective.
この現象の追試が何百もの大きな研究所で広く行われているのを知れば、全く異なった見解を持たざるを得ません。 
It makes Rossi far more believable.
これがロッシ氏を信用できる理由です。 
Believability in experimental physics is predicated on two things:
independent replication and a high signal to noise ratio.
実験物理学の信頼性は2つのものに基礎を置きます: 独立した追試と高いS/N比です。 
Cold fusion met these goals back in 1990.
常温核融合は1990年にこれらの目標を達成しました。 
There is not a single rational reason to doubt it exists.
常温核融合の存在を疑う合理的な理由は一つもありません。 
The thing is, most reporters and scientists, and people such as Glen Doty know nothing at all about cold fusion.
(それでも否定される)理由は、殆どのレポーターや科学者やGlen Doty氏のような人々が常温核融合に関して全く何も知らないからです。 
They do not realize it exists.
彼らは常温核融合の存在を理解していません。 
They have not read any papers on the subject.
彼らは常温核融合に関する論文を全く読んでいません。 
So naturally they say “I’m confident that this is a fraud…”
だから彼らは自然に「私はこれは詐欺だと確信する」と言うのです。 
In 1906, three years after Kitty Hawk and one year after the Wrights flew in front a large crowd of leading citizens of Dayton Ohio for 40 minutes, every single newspaper and magazine in the U.S. -- especially Scientific American -- denounced them as frauds, charlatans and lunatics.
1906年、つまり、キティホークでの飛行の3年後であり、ライト兄弟がオハイオ州デイトンの有力者達の前で40分間の飛行を見せた1年後のことです。米国の全ての新聞、雑誌、特にサイエンティフィック・アメリカン誌は、彼らを詐欺師、大法螺吹き、変人だと非難しました。 
Not one of those newspapers bothered to send someone to Dayton to ask the bank president and others if they had really seen a flight.
それらの新聞はどれ一つとして、銀行の頭取達が本当に飛行を見たかどうか尋ねにデイトンに行こうとはしませんでした。 
The editors at Scientific American today are no smarter than their predecessors.
今日のサイエンティフィック・アメリカン誌の編集者も前任者より賢くはありません。 
They told me they have never read a paper on cold fusion “because reading papers is not our job” but they are sure it is fraud and lunacy.
彼らは常温核融合の論文を一つも読んだことがないと私に語りました~「論文を読むのは我々の仕事ではないので」。ところが、彼らは常温核融合が詐欺で異常だとは信じているのです。 
(I uploaded that letter.)
(私はその手紙をアップロードしました。) 
The real question is not why is the mass media is ignoring Rossi, but why have they ignored the rest of cold fusion for 22 years?
本質的な疑問は、マスメディアは何故ロッシ氏を無視するのか? ではなく、マスメディアは何故22年間も常温核融合を無視し続けてきたのか? です。 
My answer: because they are stupid, and incurious.
私の答え: 「彼らが愚かで、好奇心を持たないからです」 
JedRothwell, May 4, 2011
JedRothwell、2011年5月4日
如何でしょうか? 今でこそ飛行機が空を飛ぶのは珍しくもなく、そのため、ライト兄弟の業績はすぐに認められたのだろうと思いがちですが、実際には認知を拡げるまで苦難の道程があったようです。
常温核融合については、既に多くの追試成功の論文が公開されているにも関わらず、20年以上も無視が続いています。一方では、大事故を引き起こすリスクを抱えたまま多くの原発を建設し、処理できる見通しのたたない膨大な核廃棄物を作り続けているのにです。

しかし、ロッシ氏の活躍によって、2012年は否が応でも常温核融合に注目せざるを得ない年になるでしょう。早く多くの人々が常温核融合への正しい理解を深めてくれるよう願っています。

以上

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