2010年11月7日日曜日

常温核融合を騙るビジネス(2)


常温核融合を騙るビジネス」で取り上げた複合発酵プラントの件の続きです。このプラントを販売している高嶋康豪氏が常温核融合らしき用語を使っているのは、単に素人に対して科学っぽく見せるための印象操作に過ぎないと思っています。常温核融合の評判を落とすので、こういう印象操作は早くやめて欲しいものです。


さて、この複合発酵プラントが今年の1月から兵庫県養父市の八鹿浄化センターで稼働しているのですが、3月に開催された養父市議会で、この問題が取り上げられていました。


以下、養父市議会の会議録から引用します。赤字は引用者によります。


2010.03.18 : 平成22年第39回定例会(第5日) 本文


4 : ◯議員(17番 西田 雄一)


◯議員(17番 西田 雄一) それでは、これより一般質問をさせていただきますが、まず最初に、全国の注目の的となってきていると言われる八鹿浄化センター複合発酵増殖プラントの諸問題について、当局のお考えを随時承っていきたいと思います。
まず、この八鹿浄化センター複合発酵増殖プラントにつきましては、過日、私はこの一般質問の資料の収集の一環でいろいろなインターネットやホームページを検索していた際、我が目を疑うような情報が飛び込んでまいりました。と申しますのは、昨年大みそかの深夜から1月1日にかけてあの大雪の中、大勢の人たちを集めて盛大に行われた八鹿浄化センター複合発酵プラント完成式の施設を納入した環境関連会社の社長や社員が地元警察に逮捕されたというのです。その逮捕容疑が不法投棄という、これまただれが聞いても「えっ」というような容疑であることに、私も最初あいた口がふさがりませんでした。この施設は、その設備を設置することによって汚泥が減り、年間1,000万円程度の経費節減になり、住民の血税約5,700万円を使って、但馬のある代理店を通して購入したものです。我々議会も昨年の9月議会で可決した責任もございます。また、先週初め、当局からこの事件の報告を受けた私の所属する産建環境常任委員会は「こんな大きな問題を電話連絡などで済ますとは何事か、向こうに出向き、聞き取り調査をすべきだ」と進言しました。その結果はやっと昨日同委員会に報告があり、つい先ほどにも全員協議会で報告を受けました。本日は以上のようなことから住民の皆様にもよくわかっていただけるよう、時系列で並べ、確認もしながら、今後のあり方についても当局の考えを承っておきたいと思います。
さて、この環境関連会社の地元新聞や地元テレビの伝えた報道資料によると、事件のきっかけはある工場に納入した浄化施設が契約どおりの処理能力がうまく機能せず、大量の汚泥をこの会社に送ってきたので、処理に困った社員らが昨年5月末から6月にかけ、複数回会社のマンホールに汚泥を流して、その汚水が下水道を伝わって県の浄化センターに流入し、処理場の酸素濃度を著しく低下させて、汚水を分解する微生物がございますが、これが死んでしまい、処理機能が大幅に低下した。それから6度目の混入で、処理センター機能停止の危険性を感じた同センターと県の土木事務所などが警察に被害届を出して、特定を急いでいた警察がことし2月8日、元社員ら3人を逮捕、行方をくらませていた社長は2月11日に弁護士を伴い警察に出頭し、逮捕されたそうです。この警察の取り調べに社長は、「流したとすれば、部下が勝手にやったこと」と容疑を否認していますが、3人の元社員たちは「会社の方針でやった」と社長の指示があったことをほのめかす供述を始めたと伝えております。また、ほかの新聞は、この汚泥を送り返した工場はおととし契約した排水処理装置が十分な性能を発揮していないとして、この環境関連業者に対して2億3,500万円余りの損害賠償を求める訴訟を起こし、現在係争中であることも伝えております。
さらに、この県の土木事務所は、処理機能の低下の原因は特定できたが、環境問題に取り組む業者のこの裏切り行為に驚いていると怒りをあらわにしていると、これも伝えております。ここで、お尋ねしますが、私ども産建環境常任委員会の進言で現地に出向かれ話を聞かれたはずですが、だれと話をされたのか、当事者でもある環境関連会社との話はされたのか、承っておきたいと思います。
また、この処理施設導入は、昨年9月の議会提案でしたが、そのときにはもう既にこの不法行為は済んだ後でしたが、その間当局は話し合いや視察の中で、何か異常なものを察知されなかったのかどうか、不祥事を隠されたまま、施設購入に業者の言いなりで運ばれてしまったのかどうか。さらに、この契約そのものは代理店との契約でございますが、代理店との話し合いはされているのかどうか、これも承っておきたいと思います。
重ねて、広瀬市長は、施政方針の中で、全国の注目の的となってきている八鹿浄化センター複合発酵増殖プラントの技術の検証と、応用の研究を行い、多目的への利活用を検討し、これを日本全土に宣言し、ゼロエミッション、つまり環境サミットのような会を開催されようと200万円の予算を計上されていますが、この会社の不祥事を御存じの上で予算編成されたのかどうか。また、この会を開催されるなら、環境関連会社の関係者としてこの会に呼ばれるのかどうか。これも承っておきたいと思います。
また、3月12日環境会社の社長が養父市役所に来庁されたそうですが、せめて産建環境常任委員会には出席していただいて一言言葉が欲しかったと思っております。市長の今のお気持ちを承っておきたいと思います。


6 : ◯市長(広瀬  栄)


◯市長(広瀬  栄) おはようございます。17番議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
まず、その前に皆さん方に一言おわび申し上げたいと思います。駅裏の下水処理施設に導入いたしました複合発酵増殖プラントのメーカー、いわゆる導入メーカーが先ほど議員の御質問にありましたように、産業廃棄物の不法投棄ということで、警察に捜索を受け、そして、そこの社員、代表者が逮捕されたということは事実でございます。このような状態になりましたこと、そして市民の皆さん方に御心配をおかけしましたことにつきまして、心からおわび申し上げたいと思います。
先ほどお話にありましたように、事件は2月8日に産業廃棄物処理法違反で社員が逮捕されたということでございます。社長につきましても、2月11日に、私の聞いているところでは、出張等から帰ってきてそのまま警察に出頭して逮捕されたということをお聞きいたしております。我々は、2月9日にその情報を知りまして、報道等によりそれらの情報の収集を行っておりました。3月9日にうちの職員が向こうに出向きまして調査をいたしております。それらの詳細につきましては、また後ほど部長のほうから御説明申し上げたいと思います。
さて、御質問の件でございますが、9月の契約時にこのことを知っておったのか知らなかったのかということでございます。我々はこのことについては知らなかったということでございます
それと、代理店との話ということでございます。養父市はこのシステムの導入につきましては代理店と請負契約を結んでおりますので、そちらのほうとの契約ということになるわけでございますが、この事件の報道を知りましてから、代理店とも十分これらについては話し合いを行っておりまして、今後このプラントの良好な運転維持管理については責任を持って行う。そして、初期の効果を発揮さすためにこれは努力をする。納入業者としての責任を持つということを確認いたしております。
さてまた、平成22年度の予算におけるゼロエミッションの計画費、事業費として200万円計上しておるが、サミットの中に相手の導入業者を呼ぶのか呼ばないのかというようなお話でございます。サミットを行うのか、行わないのかということでございます。そもそもゼロエミッションというのは、我々といたしましては、円山川の上流部に位置しておりますので、上流部に住む人間としての責務として、下流部に有害物質は流さない、基本的にそういう思いでございます。そういう意味でゼロエミッション、環境を配慮したまちづくりを行おうということで、ゼロエミッションということを申し上げておるわけでございます。
今回の複合発酵増殖プラント、このシステムにつきましては、微生物を使いまして、それで発酵等によりまして、これらの技術を応用しまして、有害物質を取り除いたり、汚泥を少なくしたりという水処理に応用したりというようなシステムでございますが、これらのシステムにつきましては、いろんなメーカーで開発研究が進んでいるところでございます。我々としましても非常にこのシステムの先見性、有効性にかんがみて、これらの導入を決めたところでございますが、今回の複合発酵増殖プラントにつきましても、担当部局におきまして過去2年近くの年数をかけて、既に設置されております施設等の成果等を検証する中で、その有効性を認める、そういう中で導入したものでございます。したがいまして、今回、会社が我々から申しますと、非常に遺憾なことではございますが、法律違反を犯したこと、これは会社のモラルを問われるところでもございますし、また、法的責任も問われるところでございますが、このことについては、我々は断固、この会社に対して抗議を申し上げ、裏切り行為であるというようなことを強く申しております。ただ、非常にシステムとしては、我々はいいシステムである。これらをうまく稼働さすことが、市民の皆様の期待にこたえることであるということで、今、これらのシステムの健全な運転管理に努めているというところでございます。
既に、ホームページ等でも公開いたしておりますが、この水処理の成果については非常に大きな成果を上げているというところでございますので、ひとつ御理解をお願いいたしたいと思います。
ゼロエミッション構想でございます。先ほど申し上げましたように、これらの複合発酵、いわゆる微生物を使った発酵技術を応用した有害物質を出さない、水処理を行う、そういうような意味でのまちづくりを行うということで、このゼロエミッションの構想については今後とも進めていきたいと考えております。サミットを行うのか、行わないのか、これらについては今後もう少し計画の詳細を詰める中での検討事項になろうかと思います。いろいろ御心配、御迷惑をおかけいたしておりますが、ひとつ御理解を賜りたいと思います。

8 : ◯生活環境部長(安井 良樹)


◯生活環境部長(安井 良樹) ただいま17番議員さんからあった質問の中で、産建環境常任委員会の中で指示もありました相手方の調査をしたのかということでございました。そのことについて若干御説明申し上げたいと思いますし、それから、事件の概要につきまして、議員さんのほうから時系列によって説明をいただいたわけでございます。私のほうも若干触れてみたいというふうに思うわけでございますけども、この問題が発覚したのが、昨年5月から6月にかけて、岐阜のある工場から持ち帰った汚泥を、これを静岡の会社の下水に流し込んだということの事件でございました。それが、そこの所轄しておる浄化センターに入って、それが原因で油が浮いて、その処理場の機能が一時麻痺したとそのことが事件の概要でございます。その後、私どもは予算、あるいは契約等についての議会の議決をいただきながらこの事業を進めてきたわけでございますけれども、この事件のあったことについては、私どもも議員おっしゃる逮捕がされるまで我々としてはわからなかったということでございます。
この問題となった、岐阜から持ち帰った汚泥でございます。ですから、私どもは3月9日に岐阜の当事者となる工場の調査に行ってまいりました。その結果、まずその工場では、工業用の油を、あるいは印刷業から出てくる油、そういった軍手とか、ウエス、それから服装に付着したもの、そういったものを専門に洗濯しておる工場でございました。したがって、油汚れのものを洗濯して、そして新しくリサイクルといいますか、再利用する、そういった会社でございました。そこの会社の社長さんにお会いして、この一連のことについてのお話と、それからそこの処理場の状況について話を聞かせていただきました。その工場では、平成16年に従来からある浄化槽にあわせて、新しく浄化槽と複合発酵増殖プラントを兼ねたプラントを設置したと。それが今回言われております静岡の技術を導入したということでございます。しかしながら、当初はうまくいっておったわけでございますけども、途中から汚泥がたまるようになってきたと。その原因についてこの会社の社長さんのほうは、その技術を導入した会社のほうに責任があるということで、先ほど議員さんおっしゃった損害賠償の請求を起こされたということでございます。まずひとつ、損害賠償の件について触れますと、私どもが行ったときには、そこの社長さんのほうは、問題は、損害賠償は限りなく汚泥をゼロにするという約束が果たされていない、だから、その請求を行ったと。しかしながら、このプラントが正常に順調に機能すれば、この損害賠償は取り下げるということで、現在そのプラントの調整等を含めて、その納入した会社のほうから技術者を派遣させまして、365日の24時間体制でプラントを管理させている。したがって、このことでプラントが正常に機能すれば、これは取り下げるといいますか、和解を前提にして現在おりますという話でございました。
それから、プラントの処理能力の関係でございますけども、まずこのプラントを導入してから、洗濯水の中にたくさんの工業油がまじっておったわけですけれども、油類は完全に分解されておりますと。それから、油独特の特有のにおい、このにおいはなくなったということでございます。ですから、プラントが正常に機能すれば、あとは汚泥だけの問題であるという解釈でございます。それから、事件の、その会社から持ち帰ったものを下水に流したと言われる問題ですけれども、そこの会社の社長おっしゃるのは、「私どもの会社から持ち帰った汚泥であり、それを流したとすれば、問題となっておる浄化センターに油が浮くことはない。仮に流したとしても油が浮くはずがない」ということを明言されました。ただ、流したとすれば、それは当然、下水に産業廃棄物を流すこと自体が間違っておりますから、それは誤りであり、犯罪であろうということはおっしゃっておりました。そこの社長は「あくまで私どもらが持ち帰ったのは、これはなかなか理解されにくい部分もあると思いますが、僅少である」という表現をされておりました。ですから、そこの会社にすれば、今現在、そこのプラントが正常に稼働することを求めて現在おるということでございます。数値的なことは申し上げませんけれども、事件の概要についてはそういうような聞き取り調査でございました。

10 : ◯議員(17番 西田 雄一)


◯議員(17番 西田 雄一) いやいや、私が今、答弁求めたのは、相手、当事者の環境関連会社には行かれなかったのかどうかと聞いておるのと、今、その報告なかったですね。 

12 : ◯生活環境部長(安井 良樹)


◯生活環境部長(安井 良樹) 今回の場合、当事者とされるのが、その技術を導入した静岡の会社と、それからもう一つは、新聞報道されたのは、岐阜の工場、これが私どもは当事者というふうにとらえております。ですから、今市長のほうから当事者のほうの、静岡のほうの報告もされたわけですし、私のほうは9日に行った岐阜の当事者のほうに行った報告をさせていただいたつもりでございます。

14 : ◯議員(17番 西田 雄一)


◯議員(17番 西田 雄一) 我々が進言して行かれたのは3月9日でしょう。市長に向こうの会社の社長が来て謝られたのは3月12日なんです。だから、9日になぜ行かなかったのですかと、それを尋ねておるんです。 

16 : ◯生活環境部長(安井 良樹)


◯生活環境部長(安井 良樹) ちょうど、私どもも早く現地に行って調査すればよかったわけでございますけれども、それがおくれておったということで、大変御指摘をいただきながら御迷惑をかけたわけでございますけども、9日に行って、岐阜には行ったけども、では静岡には行っていないじゃないかということでございました。確かに、静岡までは行ってなかったことについては、大変申しわけないなというふうに思います。

18 : ◯議員(17番 西田 雄一)


◯議員(17番 西田 雄一) 今までの報告や答弁聞いておりますと、どうも当局の皆さんは、警察の逮捕というこの大きな問題を物すごく軽く論じられておるみたいなんです。ここで、私が一番言いたいのは、環境問題に精通しているはずの会社が、一番してはならない不法投棄、まず初歩的な問題です。これを公序良俗にも劣るような行為をいとも簡単に、社長以下会社ぐるみで行ったと、こういうことに大きな憤りを感じておるわけなんです。
それと、そこの商品を日本の地方自治体で初めてでしょう、養父市買われたのは。それを、彼らのいい宣伝材料に利用されておるのと違うかなということまで思ってきます。だから、この市長の言われる日本で初めてというのを、これが本来の本当のいい意味での話で広まるのだったらいいんですけど、これがまた養父市あんなことをしてとかいって、逆の意味で皆さんに使われないか、それも心配しとんです。仮にそんなにいい施設だったら、その会社の近隣の自治体がほうっておくわけないじゃないですか。どっかの自治体が設置しておるはずなんです。このような中、もう一回言います。この平成22年度の予算の環境基本計画のこの執行されるに、よっぽどの市長強い意思を持たれてのことだと思いますが、私は逆にこれ時期尚早として、さっきおっしゃいましたこの施設が完璧に汚泥を減らして、年間1,000万円の経費を削減して、皆様の信用、信頼を得てからでも決して遅くはないし、かえってそれのほうがいい結果が出るかもわかりません。それまで、せめてこの予算を凍結されるなどの勇気を持たれることも必要ではないかと思います。市長のお気持ちを承っておきたいと思います。

20 : ◯市長(広瀬  栄)


◯市長(広瀬  栄) 先ほども申し上げましたように、水処理を行うメーカー、また環境を扱うそのことをなりわいとしておる会社そのものが不法投棄を行う、これについては全く許されるものではない、これは同じ思いでございます。我々もそのことに関しては、強い憤りを感じておるところでございます。そのことは当然、会社が弾劾されるべきことでありますし、そうあるべきだろうと思っていますし、会社としての責任もとっていただきたいとは考えておりますが、今、養父市で導入いたしておりますこのプラントにつきましては、これも先ほど申し上げましたように担当のほうが、既に導入されておる施設を時間をかけましてその成果等を検証する中で、最も効果があるということで判断いたしました。その結果に基づいて導入いたしたものであります。
そういうことでございますので、我々といたしましては、これも先ほど申し上げましたが、導入いたしましたこのプラントの成果を市民の皆様方の期待にこたえるように、我々がまた市民の皆さん方にお約束したような成果を得るような努力をしていく、そのシステムに仕上げていく、そういうことで努力していくことが肝要かなと考えております。
また、ゼロエミッションシティ、この構想につきましては、複合発酵、この微生物を使った有害なものを分解する、そういうシステムについては、やはりこれは先進的な技術であると我々は考えておりますので、これらの普及については、幸い私のところでこういうすばらしいプラントを導入しておりますので、これらの成果を十分上げる中で、これらの研究を行っておる皆様方であるとか、いろいろほかにも導入されておる多くの方々がございますので、そういう方々と、今後のよりよい発展を目指して話し合いの場を持ったりする、そういうことは私は必要であろうかと考えておりますので、これらも状況を見ながら、判断しながら、実施させていただきたいと考えております。

22 : ◯議員(17番 西田 雄一)


◯議員(17番 西田 雄一) ならば、ぜひこの増殖プラントに関しましては、稼働し出してからまだ二月、三月なんです。それまで2年ないし3年は十分検証して導入されたと言われますけど、実際、養父市のあそこにつけてからは二月、三月なんです。その間、大腸菌群は減ったと、産建環境常任委員会の中でも報告ありました。でも、せめて1年はじっくり様子を見ないと結果は出ないと思います。そこのところをよくお考えになっていただきたい。
それと、その浄化センターの今後の運営ですが、これ本当に住民の皆さんの税金を投じて購入しております。先ほども言いましたが、年間約1,000万円の経費削減を見込んで導入したこの施設でございます。そう簡単に先ほどもおっしゃいますが、廃止や撤去はままならないと思いますが、我々議会もこれの成功を願っております。ならば、何回も言いますが、一刻も早く、本来の性能が発揮できるよう、施設の運用には細心の注意を払っていただきたい。
3月12日に私はこの契約先の代理店に出向き、代理店の社長の話を伺ってきました。そこの社長のお話は、導入先の不祥事は重大なものがあると思っているが、代理店としては、現状の施設を継続して取り組む考えであり、今は当社社員を張りつけているとのことでした。代理店として当然のことだと思いますが、環境会社の社員は現在常駐なり張りつきなりされているのですか。これ承っておきたいと思います。稼働後、2カ月余り経過して、さっきも言いましたが、大腸菌群が減っていることは産建環境常任委員会でも報告は受けております。しかし、依然、これは海のもんとも山のもんとも言えない状況だと思います。仮にもし何かふぐあいがあった場合、放流先である円山川がまず汚染されてしまいます。下流の豊岡市にも多大な御迷惑がかかることになるかもわかりません。これは養父市だけの問題では済まなくなってきます。その場合、最終的な責任はどこにあるのか、これを伺っておきたいと思います。
9月の産建環境常任委員会の際には、当局は、最終的には環境関連会社がとると名言されましたが、先ほど市長も言われました養父市が契約したのは代理店でございます。最終的には、環境関連会社か、代理店か、どちらに責任があるのかどうか、承っておきたいと思います。その後、もし何かあった場合には、毅然たる態度で訴訟に持ち込まれる思いはあるのかどうか、これについても承っておきたいと思います。
また、自治法の第242条の2、職員賠償責任はその際適用されるのかどうか、その際職員とはだれを指すのかについても承っておきたいと思います。
いずれにしても、この設備は環境関連会社の社長逮捕から信用、信頼を全く失っております。今後の八鹿浄化センターの運営については、本当に細心の注意を払っていただくよう依頼しながら、本当の意味で「養父市から全国へ」を目指していただきたいと、こう思います。答弁お願いいたします。

24 : ◯生活環境部長(安井 良樹)


◯生活環境部長(安井 良樹) なかなか厳しい御指摘をいただいておりまして、私どもも無責任に予算を組んだわけではございませんので、若干説明を加えさせていただきたいというふうに思います。
まず、彼らの宣伝材料にされておるのではないか、この予算はもう凍結すべきであるという環境サミット、今回のゼロエミッションの予算に対しての御発言であっただろうというふうに思います。私は、この予算は、養父市にとって非常に平成22年度が希望に満ちたいい事業にこれから着手していくんだというふうな思いでございます。そのつもりで予算も計上させていただきましたし、また養父市から全国に発信するんだというこの環境問題、あるいは、この問題を通して全国の皆さんとの情報交換、交流、そういったものがさらに深まっていくという熱い思いを持ちながら、この予算を計上させていただいております。
まず、こんな例はおかしいのかもしれませんけども、岐阜に池田町というところがございます。そこのところでホウ酸団子、これはゴキブリ退治のあれなんですけど、ホウ酸団子を開発された方がございます。その方は、当時、ゴキブリと一緒に生活されて、池田町では奇人、変人で通っておったと。その方が、ホウ酸団子を開発されてから、自分の技術を地域にオープンにされて、池田町からゴキブリのないまちをつくろうと。すると、奇人、変人と言われておったその方が、池田町、今では全国的にこのゴキブリ、あるいは、ネズミとかそういったものも含めてですけれども、非常に高く評価されて、この養父市にも講演に2度ほど来られています。非常に立派な方になっておられます。大きな研究所も建てられております。ですから、今、私たちが今回の予算を計上したということについては、確かに新しい技術であって、若干のリスクはあるかもしれません。しかし、我々はやはり、この養父市が新しいものにチャレンジしながら、いいまちをつくっていくという、そういった新しい環境をキーワードにして取り組んでいきたいということでございます。今回の環境サミットに関しても、養父市から全国に発信するという表現はさせていただいておりますけれども、逆に、私どもも全国から情報を集めたいというつもりでございます。ですから、この八鹿浄化センターをつくってから、現在では長崎県、滋賀県、県庁で言えばこの2つ、それから市で言えば、遠くでは佐世保、それから鳥取の方から、また方々から視察の問い合わせがたくさん来ておるわけなんです。ですから、それにこたえるべく、やはり私どもには責任があると、大きく打って出たわけでございますから、責任もあるということで、責任を持った執行をやっていきたいと。
施設の運営管理につきましては、これは現在うちの職員もですし、それから八鹿浄化センターのプラント管理の会社の社員にその技術を今習得していただいております。プラントの管理は、ほうっておけば、先ほどの岐阜の工場ではありませんけれども、やはり正常な機能をしなくなるおそれがあるということでございますので、その辺は徹底をしていきたい。
また、この下流域に、ここから流された放流水、それによって下流域の豊岡市に御迷惑をかけるんじゃないか、当然、悪いものを流せば迷惑をかけるわけでございます。我々はそういうことやなしに、いいもの、いい水を流していきたいというふうに思っております。そして、流すだけでなく、そこで出た処理水のいいものは、これから平成22年度、いろんな多方面で利用していただいて、養父市のいろんな分野で新しいものに、それぞれの市民の皆さんがチャレンジしていただく、そういうきっかけをつくっていくいい年にしていきたいという思いでございますので、ひとつ御理解を賜りたいというふうに思います。
それから、代理店の責任等でございますけども、これは契約上でリスク分担持っておりますので、これはちょっと大事なことであると思いますので、契約書を交わせて、その契約書と同時にそれのリスク分担を明確にさせていただいております。読ませていただきますと、汚泥消失にかかる準備期間は3カ月、これはこれまで皆さん方に御説明したとおりでございます。それから、問題は汚泥消失に係る準備期間外に起きた責任については、その原因を速やかに究明すると同時に市のほうに報告し、そして事業者の責任において対処する。すなわち、きょう申し上げております例えば、正常に機能しない場合、汚泥が出たじゃないかというふうになれば、その汚泥は当然、契約した豊岡の会社に責任があるものでございます。したがって、設置したことによって汚泥が出た、その係る、養父市が負担をするということはございませんので、ひとつ御理解を賜りたいというふうに思います。

26 : ◯市長(広瀬  栄)


◯市長(広瀬  栄) 先ほど部長が説明いたしましたが、1つ、議論がどうしても客観性を失っているようなところがあると思われますので、1つだけ私のほうで明確に御説明をさせていただきたいと思います。先ほど、このシステムがうまく稼働しなかった場合、円山川の汚染につながるのではないかというお話がございました。このシステムはあくまでも今あります八鹿浄化センター、これが十分に円山川の放出基準を満たす処理をして、それ以上の基準内での処理をしながら、処理水を円山川に流させていただいておる。その過程で汚泥が出てくる。そうすると、その汚泥を処理するために多くのコストがかかる。それから、放出水もやはり大腸菌等がありますので、塩素で滅菌して流す。これは一般的なシステムの中で、どこの下水処理槽もやっておるシステムでございます。これは正常に機能しているわけでございますが、我々はその中でなおかつ発生します汚泥をいかに少なくしていくか、そして、維持管理に係るコストを削減するか、そのために、このシステムを入れたということでございます。それと、排出します水も塩素を加えずに、塩素で滅菌しなくてもいい状況、塩素はやっぱり猛毒ですから、これを加えなくていい状況でいかに放水できるか、そういうシステムを開発しようということ、それでこのシステムを導入したところでございますので、これが不調になったから、システムが動かなかったから円山川に汚染物質を出すというものではないということだけは御理解いただく、従来、八鹿浄化センターは正常に機能しておるということでございます。この機能をシステムを付加することによって、より性能の向上を図ろうとしておるというところでございますので、十分御理解いただきたいと思います。

28 : ◯議員(17番 西田 雄一)


◯議員(17番 西田 雄一) それでも何かあった場合には、訴訟なども考えておられるかどうかも質疑したんですけど。

30 : ◯市長(広瀬  栄)


◯市長(広瀬  栄) この導入したシステムが所期の目的を達しないときはどうするか。それは先ほど部長が申し上げたとおりでございます。



以上で引用を終ります。
このプラントが所定の性能を発揮し続けるのかどうか、今後の推移を気にしておこうと思います。
ちなみに、この質疑の発端となった汚泥の不法投棄事件は、「ネットゲリラ」にも取り上げられていました。



以上

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