この会議、前半(午前)は常温核融合(LENR)のセッションで、後半(午後)は熱核融合のセッションという面白い構成になっています。両分野の科学者を集めての議論が起こるように意図して企画されたのでしょう。
常温核融合のセッションでは、お馴染みのMITのHagelstein博士やNickenergy社を創立したPiantelli博士の名前が挙がっています。Valerio Ciampoli氏というNichenergy社の研究者と思われる人もいるので、Nickenegy社も組織として動きだしているようです。
この会議の模様はインターネット経由でビデオ視聴できるようになっています。最近は結構色々な講演がこうやって世界中から見られるようで、(中身は分からなくとも)雰囲気だけでも味わえる便利な世の中になりました(^^;)。
誰か面白そうな所だけピックアップして教えてくれないかなぁと他力本願していたら、早速、Frank AclandさんがE-Cat Worldにレポートしてくれました。ちなみに、Frankさんは毎日のように常温核融合関連のニュースを記事にして、読みやすい英語で配信してくれています。E-Cat Worldは常温核融合ウォッチャーには欠かせないサイトです。
これによると、Hagelstein博士が発表の中で、常温核融合研究の同僚であるMitchell Swartz博士が開発したパラジウムを使った常温核融合装置NANORを紹介したそうです。Hagelstein博士によれば、パラジウム中に電流を流して過剰熱を発生させ、入力の約14倍の出力を得ているとのこと。
そして、NANORは1月以来MITで稼働を続けており、化学的に考えられる以上の発熱をし続けていると報告すると共に、一般の見学者を迎え入れたいと表明したそうです。
このNANORは今年の1月に開催された常温核融合の速習コースの中で実験に成功しており、Swartz博士のWebサイトであるCold Fusion Timesに詳しく報じられていました。
その後、Steve Krivit氏が結果に議論を呈して、反論の応酬があったりしました。最近では、4月にマサチューセッツ州の議員であるTarr氏に説明をしたというニュースもありました(Tarr氏はロッシ氏にE-Catの工場誘致を持ちかけた人物です)。
Hagelstein博士とSwartz博士はNANORの成果に自信を持っているようで、今回の一般の見学者の招待は認知拡大の大きな助けになると期待します。
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