2015年6月8日月曜日

Shafeev博士のレーザー照射による半減期短縮実験(セシウム137)

以前、「Shafeev博士のレーザー照射による半減期短縮実験」の記事でウラニウム232に対するレーザー照射で半減期が短縮されたという興味深い実験結果を紹介しました。

この実験を行ったG.A. Shafeev博士は、ウラニウムとナノ金粒子の組合せの他にも様々な組合せでの半減期短縮を報告しているようです。

今回は、セシウム137の半減期短縮の実験結果を示した以下の論文を紹介します。
Laser-induced caesium-137 decay
E.V. Barmina, A.V. Simakin, G.A. Shafeev
Quantum Electronics 44 (8)  791 –792  (2014)
論文自体は以下のサイトからPDF全文をダウンロードできます。
Laser-induced caesium-137 decay - IOPscience
http://m.iopscience.iop.org/1063-7818/44/8/791/article

要約を以下に引用します。
Abstract.  Experimental data are presented on the laser-induced beta decay of caesium-137. We demonstrate that the exposure of a gold target to a copper vapour laser beam (wavelengths of 510.6 and 578.2 nm, pulse duration of 15 ns) for 2 h in an aqueous solution of a caesium-137 salt reduces the caesium-137 activity by 70%, as assessed from the gamma activity of the daughter nucleus 137mBa, and discuss potential applications of laser-induced caesium-137 decay in radioactive waste disposal.
これを見ると、「セシウム137塩の水溶液の中で金を標的にして、波長510.6nmと578.2nm、パルス幅15nsのレーザを2時間照射したら、セシウム137のアクティビティが70%削減された」という実験だったようです。

この実験で標的となった金のナノ粒子の写真がFigure 1に出ています。

次のFigure 2がレーザー照射前後のセシウムの放射線の強さを示しています。黒い棒が照射前で、ピンクと黄色の棒が照射後です。これを見ると、レーザーを照射した直後に4分の1程度まで放射線強度が低下しているのが分かります。面白いことに、この後、長時間照射しても強さに変化は殆ど無かったそうです。

ナノ粒子のプラズモン共鳴がどのような仕組みで放射線低減に寄与するかは分かりませんが、非常に重要な実験結果だと思います。引き続き関連論文を見て行きたいと思います。

論文(埋め込み表示がうまく行かないかも・・・):


以上

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