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2016年11月27日日曜日

Financial Times誌がWoodford's Investment社による約50億円の常温核融合投資をレポート

Financial Times誌が英国の投資会社Woodford's Investment社がIndustrial Heat社に約50億円($50M)を投資していたことを報じました。要するに、ロッシ氏の常温核融合装置E-Catの将来性に約50億円を賭けたということです。

実は登録が面倒でこの記事の本体を読んでいないのですが、内容を簡潔にE-Cat Worldが以下の記事にまとめてくれています。



E-Cat Worldの記事によると、FT誌の記者は常温核融合に非常に懐疑的な書き方をしているようです。自分で深く調べないと分からないでしょうから、これは仕方ないとして、ロッシ氏が出したコメントが興味深いです。
Andrea Rossi
November 25, 2016 at 10:43 PM
Roslyn Abrams:
Woodford visited the plant during the test in February 2015 and in September 2015: when they invested 50 million dollars in IH the sole license and intellectual property that IH had was the one of Leonardo Corporation. The top level officers that Woodford sent to visit the plant during the test had at their disposal the first and the second querterly report made by the ERV. The fourth and last quarterly report, as well as the third, were substantially equal to the first and the second. IH has also paid the invoices related to the first, the second and the third report of the ERV. Eventually, they did not pay the fourth report, because they said it was not correct. But it was equal to the former three, related to the period during which IH collected funds from their investors. At the end of the second visit to the plant of 1 MW during the test, in September 2015, the senior officer of Woodford said to me the following precise words: ” Congratulations, Dr Rossi, we saw great stuff here”.
Warm Regards,
A.R.
このコメントによると、Woodford's Investment社の人間が2015年に2回、ロッシ氏の常温核融合発熱プラントを訪れたそうです。そして、2回目の訪問の最後には、ロッシ氏に対してお祝いの言葉「 Congratulations, Dr Rossi, we saw great stuff here」を述べたそうです。

以上

2016年6月13日月曜日

ロッシ氏のレオナルド社はインダストリアル・ヒート社とのライセンス契約終了を宣言

去る6月2日に、ロッシ氏が率いるレオナルド社はプレスリリースを出し、インダストリアル・ヒート社に対するE-Catのライセンス契約が終了したと宣言しました。


但し、これに対して、インダストリアル・ヒート社側も法的な対抗措置を取ったようで、直ぐに契約終了が認められる訳ではなさそうです。


以上

2016年5月8日日曜日

E-Cat 1MW発熱プラントの350日間長期テストレポートはどうなったの?

E-Cat 1MW発熱プラントの350日間長期テストレポートはいつ出るのか」でもお伝えした通称ERV(Expert Responsible for Validation)がどうなったかについて、私の認識を書きます。この件については、E-Cat WorldAn Impossible InventionのブログSifferkollのブログ 等に膨大な情報が出ており、私が理解しているのはごく一部です。たぶん間違いもあると思いますので、何か気付かれた方は是非コメント欄にでもご指摘いただければと思います。

まず、基本的な流れは以下のようになっています。
  • E-Cat 1MW発熱プラントの350日間長期テスト(ERV)は終了した(実験終了は2016年2月15日)。
  • ERVへ出資したのはインダストリアル・ヒート社とレオナルド社(ロッシの会社)であり、双方の手元にテスト報告書は届けられた。
  • ERVが所定の条件を満足した時には、インダストリアル・ヒート社は、レオナルド社に対して$89M(約98億円)を支払う契約になっていた。
  • しかし、インダストリアル・ヒート社は所定の条件を満たしていないとして支払いを拒否。これに対して、レオナルド社がインダストリアル・ヒート社を告訴した。
  • この告訴資料が公開されており、上記の契約条件など詳細な情報が世に知られることになった。しかし、ERVレポート自体はまだ公開されていない。
ERVは成功したのか失敗したのか・・・という点については、レオナルド社はCOPが50以上だったと訴状で述べており、これが本当だとすれば、所定のCOP水準を遥かに上回る大成功だったということになります(但し、ERVレポートが公開されていないので真相はまだ分かりません)。この点は、以下のブログに端的に出ています。



この契約書を元に状況を紐解いた記事が以下にあります。契約ではCOPが6を越えれば、$89Mを払う事になっていたようなので、COP>50は大成功だったと言えるでしょう。しかし、インダストリアル・ヒート社はそれだけでは契約条件を満たさないとして払わなかったと。

支払い期限は、報告書が完成してから数日後だったらしいのですが、期限の後、間髪を入れずレオナルド社はインダストリアル・ヒート社を訴えたようです。要するに、レオナルド社はインダストリアル・ヒート社が払わないであろう事を前々から認識していたのですね。

また、E-CatのIP(知的財産権)はレオナルド社にあるようです。最初の頃のニュースでは、インダストリアル・ヒート社がIPを買い取ったと流れていたのですが、その後、ロッシ氏はIPは自分のものであり、インダストリアル・ヒート社は販売ライセンスを買っただけだと主張していました。どうやら、ロッシ氏の主張が正しかったようです。



盟友関係にあると思っていたインダストリアル・ヒート社とレオナルド社が訴訟で対峙することになるとは意外でした。ただ、この訴訟を機に、ロッシ氏は、積極的に情報を公開するスタンスを取る可能性が指摘されています。そうなるなら、世界全体にとっては良いことだったのかもしれません。いずれにしても、今後の展開を注意して見ていく必要があるでしょう。

以上

2015年11月8日日曜日

中国の白石山に開設された中国・米国科学技術国際イノベーションパークのテーマの一つは常温核融合(2)

前回の記事で紹介した中国の白石山に設立された国立米中科学技術国際イノベーションパークの開所式で使われたと思われるプレゼン資料が以下に公開されています(ファイルの日付が古いのが気になりますが)。

http://chinauspark.com/appUpdata/file/20140925/20140925152226_9375.pdf

興味深い中身なので、簡単に紹介します。
1ページ目: LENR(Low Energy Nuclear Reaction)のことを、あえて「LENR – Low Energy Nickel Reaction」としてニッケルを使う反応であることを強調しています。

2ページ名: 「第三次工业革命的基础」・・・第三次産業革命の基礎だと言ってますね。
3ページ目: 常温核融合の利点が挙げられています。温室効果ガスを出さない、放射性廃棄物を出さない、石油やガスを必要としない。
4ページ目: 太陽光発電や風力発電と比べて接地面積が遥かに小さいことをアピール。
5ページ目: コストを比較しています。図では3セント/kWhになってますが、脚注で、これは高めの見積もりであり、1.5セント/kWhくらいまで下がるだろうと言ってます。
6ページ目: 世界のエネルギー消費量を示し、この内、発熱と電気で消費される64%に常温核融合技術が適用できると言ってます。かつ、既存設備の改修で対応できると。
7ページ目: 適用方法が挙げられています。基本は発熱と(熱による)発電ですね。そして、発展途上国に適していると。
8ページ目: 発生する熱量は(入力の)3倍から20倍と幅がある表現になっています。温度は、120℃から500℃であると。
9ページ目: スケールアウトできることを示しているのでしょう。20フィートコンテナ(1MW相当)を200台で200MW、600台で600MWだと示しているようです。
10ページ目: このページが非常に興味深いです。第一段階は既存市場への適用で、まず石炭発電を置き換え、800コンテナを手始めとして、毎四半期に1万コンテナずつ供給すると書いてあるようです。そして、第二段階は、エンジンブロックとして組み込めるような形態への進化を考えているようです。

以上

中国の白石山に開設された中国・米国科学技術国際イノベーションパークのテーマの一つは常温核融合(1)

2014年5月にアンドレア・ロッシ氏のE-Cat技術に投資するIndustrial Heat社のDom Darden社長が、中国の天津に常温核融合の研究施設の開所式に参列したというニュースがありました(中国天津ニッケル水素(常温核融合)研究センター設立)。どうやら常温核融合の研究やビジネスで何らかの協調活動を行っているらしいと推測していましたが、それを裏付けるニュースが公式に発表されました。

本件については、E-Cat Worldの記事が情報をまとめてくれています:
Industrial Heat Slideshow Posted
http://www.e-catworld.com/2015/11/06/industrial-heat-slideshow-cobraf-com/

以下の写真をご覧ください。中国語で「白石山国家中美科技国际创新园」で表記されている施設の開所式でトム・ダーデン氏が握手しています。日本語だと「白石山 国立米中科学技術国際イノベーションパーク」といったところでしょうか。


この施設の紹介記事を見ると、ニッケルを使った熱生成炉という表現が出てきます。トム・ダーデン氏が協力している事からもE-Catの活用がテーマなのは明らかです。

Park Profile - Park Profile - Baishishan national Sino-US Science and Technology International Innovation Park
http://www.bsscustip.com/intro.aspx
Baishishan national and international content of Sino-US Science and Technology Innovation Park building includes research and development park, manufacturing park, the World Innovation Forum permanent venue like. The total area of ​​14.5 square kilometers. Including R & D manufacturing 7.25 square kilometers, the World Innovation Forum venue, commercial, residential, tourism and other ancillary facilities 7.25 square kilometers. Settled early projects include "Industrial reaction heat energy use Nickel" project, "American HANKOR new fireproof materials," project, "Israel NPG natural poultry breeding technology projects," "Hughes satellite operations center", "ITURAN" car network, "China Telecom pico base station "satellite application industry base, the transfer mobile video Internet content distribution platform," iron "satellite industry base," L-band multimedia transmission network "industrial base," Beidou satellite "civilian commercial operation projects.
2014年4月15日の写真も掲載されていて、ここにもトム・ダーデン氏が写っています。長い時間をかけて準備してきた事が伺えますね。


開所式で発表されたと思われる資料も見つかっています(ファイル名の日付が古いのが気になりますが内容はE-Catに関するものです)。非常に興味深い内容なので、別途記事にしようと思います。それにしても、国策で設置する中・米共同の産官学複合施設に常温核融合炉がテーマとして組み入れられているのには驚きます。世界は静かに常温核融合のある世の中を目指して動き出しているようです。



以上

2014年11月10日月曜日

E-Catの特許の所有者はIPH International BV社?

前の記事で紹介したロッシ氏の特許について、出願者がIndustrial Heat社からIPH International BV社に書き換わっているという重大な指摘がE-Cat Worldに出ました
以下がE-Cat Worldに引用されている特許の出願書類ですが、たしかにIndustrial Heatが見え消しされて書き換えられています。出願書類全体は ここ で参照できます。


また、奇妙なことに、アドレスは書き換えられておらず、「111 East Hargett St, Raleigh, NC」と、Industrial Heat社のアドレスのままになっています。

では、新たに特許の権利者となっているように見えるIPH International BV社が何者か・・という点について、先ほどのE-Cat Worldの記事は色々な情報を集めてくれています。


という事で、残念ながら、依然として正体は謎に包まれたままです。いったい何者なのか非常に気になりますね。


以上

2014年5月18日日曜日

中国天津ニッケル水素(常温核融合)研究センター設立

E-Cat Worldに報じられた情報によると、2014年4月16日に中国で、中国天津ニッケル水素(常温核融合)研究センターの開所式が行われ、そこにIndustrial Heat社の会長であるTom Darden氏が出席したとの事です。
Industrial Heat社は、ロッシ氏のE-Catの技術を買収したと公式に発表した企業であり、この中国名からして、ニッケル・水素系の常温核融合装置であるE-Catの開発、製造または応用研究などに携わるのは間違いないでしょう。


とうとう中国にも常温核融合の実用研究拠点が姿を現してきました。中国語の表記を眺めていると、感慨深いものがあります。
中国 China
天津 Tianjin
镍 nickel(ニッケル)
氢 hydrogen(水素)
冷核聚变 cold fusion(常温核融合)
研究中心 research institute(研究センター)
成立 founded


以上

2014年1月26日日曜日

米国のIndustrial Heat LLC社がE-Catの技術を買収したと発表

昨年末に、E-Cat Worldでアンドレア・ロッシ氏のパートナー企業が、チェロキー投資会社( Cherokee Investment Partners)の設立したベンチャー企業Industrial Heat LLCではないかというスクープがありました。その後も連続して、この件を裏付けるスクープを連発していたのですが、とうとう公式にIndustrial Heat LLCが姿を表しました。


1月24日にE-Cat Worldに転載されたIndustrial Heat LLCのプレスリリースによると、この会社がロッシの持つLENR技術、つまりE-Catの権利を買収したとの事です。
Industrial Heat, LLC announced today that it has acquired the rights to Andrea Rossi’s Italian low energy nuclear reaction (LENR) technology, the Energy Catalyzer (E-Cat). A primary goal of the company is to make the technology widely available, because of its potential impact on air pollution and carbon dioxide emissions from burning fossil fuels and biomass.
以下のように、第三者検証の結果を見て、買収を行ったようです。文面の中でも、この http://arxiv.org/abs/1305.3913 に言及されています。この検証論文(プレプリント)は大きな役割を果たしたと言えるでしょう。
Mr. Vaughn confirmed IH acquired the intellectual property and licensing rights to Rossi’s LENR device after an independent committee of European scientists conducted two multi-day tests at Rossi’s facilities in Italy.
この買収は、常温核融合(LENR)が大きな変革をもたらす可能性を持った技術である事を裏付ける大きなニュースです。世界の人達がこの可能性に一日も早く気がつくよう願っています。

以上