2010年7月26日月曜日

MITで常温核融合関連のコロキウム開催

この件も既に 常温核融合は本当だった! その14 で紹介されていましたが、マサチューセッツ工科大学(MIT)にて、常温核融合の研究会(コロキウム)が開かれたそうです。とてもレイアウトが見辛い「COLD FUSION TIMES 」で紹介されていました。

正式名称は以下の通りです。
2010 COLLOQUIUM on LATTICE ASSISTED NUCLEAR REACTIONS (LANR/CF) at MIT
Cambridge, MA; July 18, 2010

この会議は以下の題名で昨年にも開かれており、その時の模様は、COLD FUSION TIMESのページで報じられています。

The 2009 Colloquium on Lattice Assisted Nuclear Reactions (LANR) at MIT
The Science and Engineering of Deuterated Metals, D-Flux and Associated Devices
Saturday, June 20, 2009
Massachusetts Institute of Technology, Cambridge, MA

同じページにある2007年のコロキウムの紹介の所に「jointly sponsored by JET, Cold Fusion Times, and the New Energy Foundation. 」とあるので、COLD FUSION TIMESを出しているJET社がスポンサーに入っているようです。

着々と認知が進んでいるようにも思えますが、どこの会議でも見覚えのある科学者の名前が出てくるのが懸念です。新しい参加者が増えてくれると良いのですが。

以上

ARL(米国陸軍研究所)の常温核融合ワークショップ

米国陸軍研究所が常温核融合ワークショップ開催」で取り上げた、去る2月11日に開催予定だったワークショップですが、天候不順のため開催が延期されていました。
どうなったのかと思っていたのですが、以下のNew Energy Times Blogの記事によると、このワークショップが6月29日に開催されたようです。
http://blog.newenergytimes.com/2010/07/01/army-research-labs-lenr-workshop-takes-place/


記事に特に紹介はないようですが、以下のディレクトリに、この時のプレゼン資料と思われるOHPが置いてありました。
【2010-07-26追記】 元の掲載ページの方に、アジェンダと発表資料が置いてある事が明記されていました。アジェンダのPDFはここにあります。【追記終了】
【2010-07-26追記】 書いた後に気がついたのですが、このワークショップの件は、常温核融合は本当だった! その14 でも取り上げられています。【追記終了】

http://www.newenergytimes.com/v2/conferences/2010/ARL/Pres/

以下、置いてある資料の題名と著者名を列挙しておきます。

LENR Workshop
Army Research Labs (ARL)
Adelphi, MD
29 June 2010

■01Kim-BoseEinsteinCondensates.pdf
Bose-Einstein Condensate Theory of Deuteron Fusion in Micro/Nano-Scale Metal Grains and Particles
Yeong E. Kim
Purdue Nuclear and Many-Body Theory GroupDepartment of Physics, Purdue University
West Lafayette, IN 47907

■02Widom-WidomLarsenTheory.pdf
Collective Nuclear Reactions in Condensed Matter
Searching for Clean Nuclear Energy Sources
Allan Widom

■03Hagelstein-HagelsteinTheory.pdf
Modeling excess heat in the Fleischmann-Pons experiment
Peter L. Hagelstein
Research Laboratory of Electronics
Massachusetts Institute of Technology

■04McKubre-Reproducibilty.pdf
Reproducibility of LENR Reactions
Michael C. H. McKubre
Director,
Energy Research Center,
SRI International, Menlo Park, CA.

■05Boss-EvidenceofNuclearParticles.pdf
EVIDENCE OF NUCLEAR PARTICLES
Dr. Pamela A. Boss
Advanced Systems and Applied Sciences Division

※P20「20Triple Tracks: Evidence of > 9.6 MeV Neutrons」あたりに掲載されている写真が美しい(笑・・素人としては、鑑賞できるのはその辺だけですね)。

■06aMiley-Transmutations.pdf
Transmutation Type LENR
George H. Miley(1), Xiaoling. Yang(1) , Heinrich Hora(2), L. Andersson (3) & Leif Holmlid (3),
(1), Department of nuclear, Plasma and radiological Engineering, Univ. of Illinois, Urbana, IL
(2). Dep. Theoretical Physics University of New South Wales, Sydney, Australia
(3). Department of Chemistry, Gothenburg University, Gothenburg, Sweden

■06bMiley-TransmutationBriefingComments.pdf
Brief comment about connection between DD reactions and Transmutations
George H Miley
University of Illinois

■07Tanzella-Cryogenic-Calorimetry.pdf
Cryogenic Calorimetry of “Exploding” PdDxWires
Francis L. Tanzella
Jianer Bao
Michael C. H. McKubre
SRI International, Menlo Park, CA
Peter L. Hagelstein
Massachusetts Institute of Technology
Cambridge, MA

■08Miles-Calorimetry.pdf
CALORIMETRY
Dr. Melvin H. Miles and Dr. Martin Fleischmann
(Prepared by Dr. Pamela A. Boss)

■09-Pereira.pdf
Questions about LENR
N. R. Pereira, Ecopulse, Inc., PO Box 528, Springfield, VA 22150 USA
in cooperation with M. S. Litz, G. Merkel (ARL).

■10Grabowski-NRL-Efforts-Spanning-Tthe-Last-8-Years.pdf
NRL Efforts Since 2002
K.S. Grabowski(1), D.L. Knies(1), D.A. Kidwell(2), D.D. Dominguez(2),
C.A. Carosella(1), C.Cetina(3), V.K. Nguyen(1), A.E. Rogers(2),
J. He(3), A.E.Moser(3), G.K.Hubler(1)
1: Materials Science & Technology Div.,
2: Chemistry Div. Naval Research Laboratory Washington DC 20375
3: Nova Research Inc. Alexandria, VA 22308

■11Kim-NuclearTheoryExplanationofTripleTracks.pdf
Nuclear Theory Explanation of Triple Tracks Observed in CR-39 from the Pd/D Co-Deposition Experiemtns
Yeong E. Kim
Purdue Nuclear and Many-Body Theory GroupDepartment of Physics, Purdue UniversityWest Lafayette, IN 47907

■12Miley-ConnectionBetweenTransmutationAndDD-TypeLENRs.pdf
Connection between Transmutation and D-D Type LENRs
George H. Miley
University of Illinois

■13Nagel-EnergyGainsinLENR-Experiments.pdf
Energy Gains in LENR Experiments
David J. Nagel
The George Washington University

以上

2010年7月25日日曜日

Cold Fusion Now (常温核融合なう)

前の記事で少し触れた「Cold Fusion Now」というWebサイトですが、常温核融合の認知拡大に向けて気合が入ってます。
http://www.coldfusionnow.org/

ページの冒頭には、ホワイトハウスの意見受付電話番号が載っていて、クリーンで安全なエネルギー源として常温核融合がある事を伝えようと呼びかけています。これ以外にも色々な活動がリストアップされていて、例えば、テレビショーに常温核融合分野の科学者へのインタビューを要請しようと呼びかけたりしています。

洒落っ気もあります。以下のリンクでは、「Cold Fusion Now」のステッカーを1枚1.5ドルで販売してます。
http://www.coldfusionnow.org/buy_a_sticker.html

で、以下の写真のページに行くと、このステッカーを貼って撮影した読者からの写真が掲載されています。このノリは楽しくて良いですね。
http://coldfusionnow.wordpress.com/photos/

「James Martinez' Cashflow」というラジオ番組があるらしく、そこに出演した常温核融合関係者のインタビューの録音も公開されています。おなじみのJed Rothwell氏のインタビューもありました。私の英語力では聴き取れないのが残念です。
http://www.coldfusionnow.org/audio.html

以上

2010年7月19日月曜日

ISCMNSのページに載っている常温核融合関連リンク

凝集体核科学国際学会」(ISCMNS)のホームページに常温核融合関連の以下のリンク集が記載されているのに気が付きました。

□引用開始
Links to other Web Pages/Sites of Interest
www.newenergytimes.com
Enea Frascati Frascati National Laboratories (INFN)
Japanese CF Research Society
Cold Fusion Times
www.lenr-canr.org.
Cold Fusion with Dr. Melvin Miles
Britz's Cold Nuclear Fusion Bibliography
http://pages.csam.montclair.edu/~kowalski/cf/
□引用終了


Japanese CF Research Society(日本固体内核反応研究会)やwww.lenr-canr.orgは既にお馴染みのサイトです。ちなみに、JCFのURLは http://jcfrs.org/ に変更されたようです。旧URLにアクセスすると新URLへ誘導されます。

今回私が初めて知った中で面白そうなものは以下です。残念ながら英語のサイトなので、中身は殆ど読めていませんが。


Cold Fusion Times

http://world.std.com/~mica/cft.html

常温核融合分野の最古の定期発行ニュースレター&ウェブサイトとの事。記事は全部このページに並べてあるという極めてシンプルな作りになっていますが、常温核融合関係のニュースが幅広く収集されています。常温核融合の実験に良く使われる熱量計測機器などを扱っているJET Thermal Productsという会社が作っているようです。



コワルスキー博士の「常温核融合を学ぶプロジェクト」

http://pages.csam.montclair.edu/~kowalski/cf/


OpEdNewsにある解説によると、コワルスキー博士は引退した物理学教師で、米国のMontclair州立大学に勤めておられたとの事。1931年生まれで、ソビエト、ポーランドで育ち、フランスで物理学博士号を取得した後、1964年に渡米。科学書籍をおよそ100冊ほども著しているそうです。引退した後、2004年ぐらいから常温核融合の学習に傾倒し、その経緯が約400編のレポートとして上記のページにまとめられています(上記のページがレポートへの目次になっています)。




Cold Fusion Now

http://coldfusionnow.wordpress.com/
また、Cold Fusion Timesからリンクされている中に、Cold Fusion Nowというブログがありました。この6月頃から開設されたブログらしく、常温核融合の認知を広めようとする意欲が感じられます。

以上

2010年6月21日月曜日

ガスローディング方式の常温核融合ワークショップ

ISCMNS(凝集体核科学国際学会)のWebページに、第9回国際ワークショップ「水素/重水素ガスを吸蔵した金属に起こる変則事象」の開が告知されていました。アブストラクトの提出が随分前に締め切られている所を見ると、以前から掲載されていたのかもしれませんが、今日気が付きました。

開催日:2010年9月17日~19日
場所:イタリア シエナ県 ヴァリアリ

との事で、ここでは、いわゆるガスローディング方式に絞った発表と討論が行われるようです。

以上

2010年6月15日火曜日

ICCF-16(来年2月開催)のホームページ開設

常温核融合の国際会議である「凝集系核科学国際会議」の第16回大会(ICCF-16)のホームページが開設されました。

http://www.iscmns.org/iccf16/

ICCF-15に関する記事(4)」で引用させていただいた報告書にあった通り、ICCF-16は、2011年2月6日~11日にインドのチェンナイで開かれます(スケジュール表)。

主催者は気合が入っているらしく、本会議以外にも以下のような学術的な催しが盛りだくさんです。とりわけ、生物学的元素転換についてのレクチャーが行われるのは特筆すべき出来事だと思います。


事前講習会(Pre-conference Tutorial School):2月5日
http://www.iscmns.org/iccf16/pre_conf_school.htm

事後ワークショップ(aterials issues in LENR Devices):2月12日~13日
http://www.iscmns.org/iccf16/post_conf_workshop.htm

生物学的元素転換コース(Biological Nuclear Transmutations : Historical Perspective and Applications):2月15日
http://www.iscmns.org/iccf16/course_on_transmutation.htm

以上

2010年5月17日月曜日

常温核融合現象が存在すると考える理由

少し前の話になりますが、Yahoo! 知恵袋に常温核融合の可能性に関する質問があがっていました。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1438466719

この回答の中に、以下のように否定的な見解がありました。

  • 常温核融合は検証実験で再現できなかったため、学術的にはお蔵入りになりました。

  • そんなものはありませんから、可能性はゼロです。当然 実用化もなにもありません。
    可能性がゼロでないなどと引っ張る人は錬金術師と同じです。

常温核融合研究の現状を調べた上で否定的な見解にたどりついたのであれば、その理由を示して貰うことで議論のしようもあります。しかし、今回に限らず、常温核融合を否定する際に、具体的な理由や根拠は殆ど挙げられていないように思います。現状を全くご存知ないまま、単なる思い込みで否定的な見解を述べておられるとしか思えないので、反論の回答を書きました。私自身の整理のためにも役立ったので、推敲・加筆して、ここにも載せます。気が向いたら随時修正するかもしれません。

常温核融合現象について
常温核融合現象が存在するのは確実です。但し、この現象を説明する理論はまだ分かっておらず、研究者毎に異なる理論の案を提示しあって議論が続いている状況です。つまり、従来の科学では説明できない現象が複数の実験で確認されていますが、その現象の背景にある仕組みは解明できていません。科学として非常に面白い段階にあると言えるでしょう。

1989年のフライシュマン博士とポンズ博士の常温核融合発見の記者発表後、実験の再現性が悪かったため、発見は間違いであったとされた期間がありました。常温核融合を否定する人の多くは、この時の報道の印象だけが脳裏に残っているのだと思います。しかし、現在に至るまでの21年間に再現性の高い様々な実験手法が考案され、数多くの追試論文が出されています。これらの実験では、常温環境で何らかの核反応が起こっていると想定せざるを得ないこと、つまり、化学反応では説明できない現象が起こっていることを証明すべく、データの収集と考察が行われています。

常温核融合現象としては例えば以下のような現象が報告されています。
  1. 過剰熱(化学反応では起こりえない量の熱発生)
  2. 核種変換(重水の電気分解でのヘリウム発生、多層膜によるCs→Pr変換など)
  3. 中性子発生(放射線検出器CR-39を使った非常に微小な中性子検出など)
これらの実験結果の報告も含め、既に多くの論文が執筆され、物理や化学の論文誌に掲載されています。常温核融合関連の資料を収集している以下のサイトのライブラリには、レポートや論文が3575本(2009年4月時点)以上収録されています。

上記の収録論文を集計した以下のレポートによると、例えば過剰熱の検出を報告した査読済論文は200本以上出ています。

また、常温核融合の研究は、世界中の複数の国々、複数の研究機関で行われています。上記のレポートによれば、LENR-CANR.orgとBritzのデータベースに収集された153本の過剰熱検出論文の著者・共著者は348名、筆頭著者の属する国は米国(19)、日本(17)、イタリア(7)、ロシア(5)、インド(5)、中国(3)となっています(括弧内は筆頭著者数)。

研究者の集う学会という面から見ると、国際会議「凝集系核科学国際会議(ICCF)」が1~2年に一度開催されており、去年はイタリアのローマで第15回目が開催されました。このローマ大会は以下のような名だたる組織が支援を行っており、常温核融合研究が有望な科学として再び認知されつつある事を印象付けました。


ENEA (イタリア新技術エネルギー環境公団)
Italian Physical Society (イタリア物理学会)
Italian Chemical Society (イタリア化学会)
National Research Council (イタリア学術研究会議)



米国化学会では、1989年の狂騒のあと常温核融合を取り上げなくなりましたが、2007年から再び常温核融合のセッションが開催されるようになりました。今年の3月に開かれたサンフランシスコ大会でも、主催者側が記者説明の場を用意した事もあり、ニュースでも取り上げられました。米国でも認知が着実に広まっていると言えるでしょう。







常温核融合現象が、従来の科学では説明できない現象である事は研究者には十分に自覚されています。2009年4月に米国CBSの"60 Minutes"というシリーズ番組で放映された"Cold Fusion is Hot Again"で登場したダンカン博士は、検出された過剰熱を化学反応起源のものかもしれない可能性を徹底的に検討して、最終的に化学反応では説明できな「過剰熱」であるとしています。


上記のような状況を見て、素人ではありますが、常温核融合現象は確実に存在すると結論付けました。要約すれば、理由は以下の3点にまとめられます。
  • それなりの件数の論文が専門学術雑誌に発表され、学会で議論されている(科学としてのレビュープロセスが実行されている)。
  • 複数の独立した研究組織が研究を行っている(単一グループの研究者の主張ではない)。
  • 第三者による実験の評価が公開されている。


参考文献など

Webで公開されていて私のような素人でも読みやすい文献としては以下があります。ご参考までに。


http://www.lenr-canr.org/acrobat/RothwellJmiraiokizu.pdf
未来を築く常温核融合
ジェト・ロスウェル(Jed Rothwell)著
2007年5月1日初版発行


http://www.lenr-canr.org/acrobat/MizunoTjyouonkaku.pdf
常温核融合プロジェクト
水野忠彦著


http://www.geocities.jp/hjrfq930/Papers/paperj/paperj03.pdf
科学する心と常温核融合現象
小島英夫著
「理大 科学フォーラム」2008.5 pp.30-37 (2008)


http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/life/science/gooeditor-20090518-01.html
http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/life/science/gooeditor-20090518-02.html
夢かオカルトか…常温核融合に捧げる人生、科学者・水野忠彦
2009年5月18日(月)

公的な機関が発行したレポートとしては、米国の国防情報局(Defense Intelligence Agency)が発行した以下があり、常温核融合を肯定的に評価しています。
http://www.lenr-canr.org/acrobat/BarnhartBtechnology.pdf
Technology Forecast: Worldwide Research on Low-Energy Nuclear Reactions Increasing and Gaining Acceptance


以上